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【column】私たちの愛を伝えたい!上手にコミュニケーション

私たちの言葉をどうやって伝えればいいのかな?


犬たちが私たちの言葉をどの程度理解できているのか、私たちの気持ちはどの程度伝わっているのか、考える方は多いかと思います。犬は200語ほど言葉を覚えることができる、とも言われていますが、本当に言葉を使ってのコミュニケーションは可能なのでしょうか?

私たちは「おて」や「お座り」「待て」といった言葉をコマンドとして教え込みます。それは家族として一緒に生活していく上で必要なルールを守ってもらうためです。こういった言葉は、ある程度強い口調で言い切るもので、人から犬への一方的なコミュニケーションです。
イギリスのリンカーン大学で、犬が人とコミュニケーションをとるのにどこを注視しているか、という実験が行われたことがあります。これによると、人が犬とコミュニケーションをとる時は70%以上の確率で頭部を見ているのに対し、犬の場合は50%以上の確率で人の体全体の動きを見ています。

また私たちは人と会話する時、基本的には相手の「目」を見て話しますが、犬は人の「口元」を見て話します。これは視力があまり良くない犬の場合、変化の小さい目を見るよりも、比較的動きの大きい口元を見た方がわかりやすいから、と言われています。
ハンガリーのエトヴェシュ・ローランド大学で、犬は言葉の意味と口調を同時に理解できるか、という実験をしました。言葉とイントネーションは脳の中で受け取る場所が違い、言葉の意味を理解するのは左脳、イントネーションを感じるのは右脳で、「いいこ!」「グッド!」などの褒め言葉を陽気な(高い)イントネーションで伝えると、犬の報酬系が活性化することがわかりました。やる気や学習欲、飼い主さんへの信頼度が高くなり、より言葉への理解力が高まる可能性があります。

つまり犬たちとコミュケーションをとる時は、簡単な言葉と同時に、基本的に明るいトーンと表情、ボディランゲージを使って伝えると気持ちが伝わりやすい、ということですね。

犬たちの言葉をきちんと受け取ろう!


数年前にアメリカの言語聴覚士であるクリスティーナ・ハンガーさんが、自身の犬ステラにボタンを使って言葉を教え、双方向でコミュニケーションを取れるようになった、ということが話題になりました。
外に出るためのドアの側に「外」というボタンを置き、クリスティーナさんがそのボタンを押すと外に出るという行為を続けると、2週間ほどでステラも外に出たい時にそのボタンを押すようになったといいます。その後「水」「散歩」「トイレ」と、行動と直接関連する言葉を中心に覚えていき、「好き」「嫌い」といったやや抽象的な言葉も覚え、さらに2語、3語繋げて文章にすることもできます。

このケースは、犬が「自分で考える」ことが基本になっています。普通は人から犬に「要求」するコミュニケーションがほとんどで、犬が自主的に考え表現する、ということはありません。私たちも犬たちもお互いが自分の考えを伝えることができるようになるなら、最高にハッピーなことですが、なかなかハードルが高いですね。

こうやって犬自身が考えて言葉を発することは難しいですが、少なくとも彼らが今どのように感じているかを知ることはできるでしょう。犬の表情や声、尻尾の振り方、など注意深く観察することで、どのように思っているのかを推し量ることは可能かと思います。

上手なコミュニケーションとは?


今回は言葉を介してのコミュニケーションに関してお話してきましたが、日常的にスキンシップを取ったり、一緒に遊ぶことで良好なコミュニケーションをとることはできます。ただしこの時も話しかける時の声のトーン、表情、ボディランゲージには気をつけましょう。犬は常に観察しています。

重要なのは犬の気持ちを読み違えないことです。スキンシップもタイミングを間違えると、問題を引き起こすことがあります。今どのように感じているのか、何を考えているのか、ふとした表情や態度など注意深く観察しましょう。

言葉を介して双方向のコミュニケーションが取れることはある意味私たちの夢ですが、お互いがその存在のおかげで幸せに暮らしていることへの感謝を、話しかけたりスキンシップをとりながら上手に伝えていきましょう!


Written by
監修医 小林 充子 先生

麻布大学獣医学部を卒業。在学中は国立保険医療科学院のウイルス研究室でSRSV(小型球形ウイルス)の研究を行う。2010年に目黒区駒場にてキャフェリエペットクリニックを開業。一頭一頭のタイプに合ったオーダーメイドの対応を信条に総合診療を行う。

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