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【column】私たちの愛を伝えたい!上手にコミュニケーション

私たちの言葉、伝わってる?


猫たちに話しかけても反応したりしなかったり、本当にわかっているのかな?と思うこと、ありますよね。実際に猫は私たちの言葉がどの程度わかっているのでしょうか?

言葉を話したり理解したりするのを司るのは、大脳新皮質と言われる部分です。猫はこの部分が発達しておらず、非常に小さくうっすらとしかありません。ですので、言葉を覚えるのは苦手です。
とはいえ全く覚えられないわけではなく、短い単語はいくつか覚えられます。ただし言葉だけを記憶することはなく、その言葉を発せられた後に起こる事象と関連付けて覚えます。そしてそれが自分にとって嬉しいことであればあるほど、その言葉は記憶に残ります。「ごはん」「おやつ」「遊ぶ」などがそれですね。

名前に関しても猫はきちんと理解しています。ここでポイントとなるのが、常に同じ呼び方をすることです。「たま」と呼んだり、「たまちゃん」と呼んだり、ご家族の中で呼びかけ方が異なると、反応が鈍くなります。ちなみに多頭飼いの場合、最後の母音がそれぞれ異なる名前をつけると覚えやすいと言われています。例えば、「ムギ(イ)」「ラテ(エ)」「ルル(ウ)」といった具合です。

もっとも、知っている言葉が聞こえても、猫が反応するかどうかはその時の状況次第です。名前を呼ばれているのを知っていても、その気分じゃなかったり、面倒くさかったりすると反応しないこともあります。コミュニケーションとしては成立していなくても、言葉は通じている、そういう状況は多々あるでしょう。

猫の言葉をきちんと受け取ろう!


猫は感情によって声が高くなったり低くなったりすることが確認されています。注意を引きたい時や満足を感じている時は語尾が高いトーンに、逆に不満やストレスを感じている時は語尾が低いトーンになります。

スウェーデンのルンド大学の研究チームで、猫の「にゃー」という鳴き声にどんな意味があるのかを研究した結果があります。ごはんが欲しい時が40.3%、遊びたい時、挨拶がそれぞれ10.2%、一方で抱っこして欲しい時は4.3%に留まりました。
つまりごはんやおやつが欲しい時に鳴くことが多く、逆に抱っこして欲しい、撫でて欲しい、といった要求の時はそういう鳴き方はせず、尻尾をピンと立てて近づいてきて、ゴロゴロ言いながらくっついたり膝に乗ったりしますので、そっと猫の好む場所を撫でてあげましょう。

猫がゆっくり瞬きすることがありますが、これは「スローブリンク」と呼ばれ、愛情表現を示している場合と、不安や緊張を示している場合があります。こちらが視線をスッと外しつつ猫に対して瞬きした時、それに反応してゆっくりと瞬きを返してくれる時は、相手に対して信頼、好意などを示しています。

逆に猫をじっと真正面から見つめると、猫は警戒し恐怖を感じます。そういった時にもゆっくり瞬きをすることがあります。そのまま見つめ続けていると喧嘩になったり襲いかかって来たりすることがありますので、敵意がないことを示すためにも、じっと見つめるのはやめ、さっと視線を逸らしましょう。

もっと上手にコミュニケーションを取るには


皆さまもご存知の通り、猫はマイペースな生き物です。言葉もこちらの要求もわかっていてもその気が無ければ反応しません。また猫の出しているサインを正確に読み取れないと、意思の疎通がうまくいかず猫に嫌われてしまうことになるかもしれません。
猫は家族の中で「ごはんをくれる人」「遊んでくれる人」というふうに人によって役割を決めています。何をやっても許される人、というのは猫にとって最大の信頼の証であり、自分のことを何でもわかってくれる人、と認識されている人です。猫が甘えてきたから抱き上げたのに、抱き上げた瞬間パッと降りてしまう、という経験はありませんか?この時猫は、甘えたいけど抱っこして欲しかったわけじゃないと思っています。ほんの少しのすれ違いですが、回を重ねると「この人はわかってくれない」と猫に認識されてしまいます。

猫に振り回されているように感じることもあるかもしれませんが、ちゃんとそこに愛はあります。ただちょっとこだわりが強いだけなのです。ですからしっかりと観察して、猫の要求に正確に応えてあげるようにする、それが猫との上手なコミュニケーションの取り方と言えるでしょう。


Written by
監修医 小林 充子 先生

麻布大学獣医学部を卒業。在学中は国立保険医療科学院のウイルス研究室でSRSV(小型球形ウイルス)の研究を行う。2010年に目黒区駒場にてキャフェリエペットクリニックを開業。一頭一頭のタイプに合ったオーダーメイドの対応を信条に総合診療を行う。

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