【column】うちの子の偏食、どうしたらいいのかな?
2026.05.14
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その偏食は本当にワガママ?まずは原因を探ってみよう!
うちの子はとにかく食べムラがある、偏食で困っている、というお悩みをクリニックでも頻繁に伺います。どうして偏食なのか、実はその原因を知ることが偏食を改善する道に繋がっていきますので、それを探っていきましょう!
まずはその偏食が「病気が原因」で起こるものなのか、そうではないのかを見極めます。消化管に異常がある場合、例えば、消化管全体の動きが悪い、唾液や胃液など消化酵素の分泌量が少ない、どこかに炎症があるなどの場合は、その消化管の動きに合わせて食べムラが出てきます。これは子犬から老犬まで年齢を問わず起こります。
口の中のチェックも大切です。特にシニアの子は歯周炎や歯がグラグラしていることで食欲が低下し、食べムラが出ます。また慢性腎臓病などの場合、食べ物の嗜好性にムラが出ますし、鼻炎や呼吸器の感染症などで嗅覚が鈍っている時も食欲が減退し、偏食になります。
そういった病気などがない場合は、普段の生活の様子を今一度注意深く観察してみましょう。
①食事は落ち着いて取れる場所にあるか?
②食事の量、時間にムラはないか?
③食べる速度、食べ方(一度に食べずに残す、遊びながら食べるなど)はどうか?
④便の様子はどうか?形、色、臭いなど問題はないか?
⑤毎日の運動量はどの程度か?
⑥特に食べない日に法則はあるか?例えば留守番や来客、寒暖差や低気圧などストレスになりそうな要因はないか?
上記の点に留意して観察した結果、何か問題点が浮き上がれば、そこを重点的に矯正していくことになります。
偏食を助長させるようなことをしていませんか?

偏食のある子にどうにかして食べてもらいたい、その一念で皆さま様々な工夫をされていることでしょう。ただその方向性が間違っていると、かえって偏食を助長させることになります。
①日替わり、週替わりで主食やトッピングが変わる
特に主食となるごはんが頻繁に変わってしまうと、うまく消化ができず消化管の動きが悪くなるので、かえって偏食が進んでしまいます。またトッピングが毎回変わると自分の好みのトッピングが出てくるまで食べないよう学習してしまいます。
②食べるようプレッシャーをかける
何とかして食べてもらおうと、ごはんを持って追いかけたり、何度も食べるよう勧めることは、それ自体がプレッシャーになります。
③おやつをあげる
食事量が少ないため心配になり、「何も食べないよりはマシ」とおやつばかり食べさせると、食事のリズムが崩れてしまい、本来のごはんの時間にお腹が空かなくなります。もちろんおやつの方が嗜好性が高いので、おやつばかり食べたがります。
・・・身に覚えがある方は、できるだけやらないようにしましょう!
フードジプシーにならないために

さて、うちの子の偏食の問題点は見つかりましたか?ここからは対策編です。
①落ち着いた食事環境を提供しよう!
多頭飼育や小さなお子さんがいらっしゃるご家庭では、落ち着いてゆっくり食べられないことがあります。子犬の場合、食事よりも遊ぶことの方に興味がある子もいますが、環境を整えることで解決するケースもあります。
②15分で食事は下げよう!
食べないからと言って、ごはんをずっと出しっぱなしにするのはNGです。食事を提供してから15分程度でごはんは下げてしまいましょう。決まった時間に食べる、という習慣をきちんとつけることで消化管の動きも安定し、きちんと食べられるようになります。
③香りや食感に変化をつけよう!
香りを立たせ、嗅覚を刺激しましょう。ごはんを柔らかくしたり、温めたり、スープをかけたりするのもいいでしょう。トッピングもいいですが、3種類程度に決めてそれらを順番に使うようにするといいでしょう。
体重の管理も大切です。食べている量が少ない、と思っていても、体重が減っていなければ今食べている量で適切、ということになります。どのくらいの量がうちの子にとって適切な食事量なのか、それを知ることも大切です。
偏食の原因を知ることがそれを矯正していく近道となります。環境を整え、適切な食事方法に整えることで改善するケースも多くみられます。少し時間はかかりますが、焦らずゆっくりと改善していけるといいですね。
Written by
監修医 小林 充子 先生
麻布大学獣医学部を卒業。在学中は国立保険医療科学院のウイルス研究室でSRSV(小型球形ウイルス)の研究を行う。2010年に目黒区駒場にてキャフェリエペットクリニックを開業。一頭一頭のタイプに合ったオーダーメイドの対応を信条に総合診療を行う。






