愛猫の歯石除去は自分でできる?歯磨きの始め方や予防方法も解説
2026.07.25
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猫ちゃんの歯石除去は自分で取れるのか、気になる方も多いはず。実は、一度ついてしまった歯石は家庭で取るのが難しいとされています。
本記事は、愛猫の歯石がついたときの対処法や予防方法を解説。歯磨きの始め方も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
猫ちゃんの歯石の原因

猫ちゃんに歯石が形成される主な原因は次のとおりです。
- ・食べ物の残りカス
- ・歯垢(プラーク)の付着
- ・歯磨きなどのケア不足
食後に残った汚れは時間の経過とともに歯垢へ変わります。この歯垢が唾液中のミネラルと結びつくことで石灰化し、歯石が形成されます。
2歳以上の猫ちゃんの約70%(※)がなんらかの歯周トラブルを抱えているといわれており、歯垢の段階では痛みが出にくく見た目でも気づきにくい状態です。
さらに進行すると歯周病や歯肉炎へと進み、口臭やよだれが見られるようになり、この段階で異変に気づくご家族も少なくありません。
※“犬猫生活 公式HP”参照
愛猫に歯石が付着した時の対処法

一度歯石がついてしまった場合、家庭で取り除くことは難しいといわれています。無理に取ろうとすると、お口の中を傷つける恐れがあるため注意が必要です。
ここでは、歯石がついてしまった時の対処法を解説します。
薬による治療
軽度の歯石や歯ぐきの腫れが見られる場合には、炎症を抑える薬や口腔ケア用品を使いながら口内環境を整えていきます。炎症が落ち着き、痛みや腫れが軽減されれば、そのまま経過を観察する流れです。
その後は歯石の付着をこれ以上増やさないことが重要となり、ご自宅でのケアが中心になります。定期的に歯科検診を受けながら、悪化を防ぐことが大切です。
歯石除去(スケーリング)
歯石除去が必要と判断された場合は、スケーリングが行われます。処置中に動いてしまうと歯ぐきや舌を傷つける危険があるため、安全に作業を進める目的で全身麻酔を使用されるのが一般的です。
専用の器具を使い、歯の表面に付着した歯石だけでなく、歯周ポケットの奥に入り込んだ歯石まで丁寧に取り除きます。全身麻酔には一定のリスクもあるため、年齢や持病の有無、体調などを踏まえて慎重に判断されます。
抜歯
歯周病が進行し、歯石除去だけでは治療が難しい場合は、抜歯が検討されます。すべての歯を抜くのではなく、歯石除去と併用しながら進めるのが一般的です。一本ずつ状態を確認しながら、できるだけ猫ちゃんの負担を抑えた方法が選ばれます。
なお、抜歯をしても猫ちゃんが食事を取れなくなる心配はありません。猫ちゃんはもともと丸飲みに近い食べ方をするため、歯が何本かなくなっても日常の食事に大きな支障は出にくいとされています。
むしろ歯周病や歯肉炎による痛みや不快感が軽減されることで、食事量の改善が期待できます。
家でできる歯石除去と予防方法

家庭では歯石を直接取り除くことは難しいですが、日々のケアによって予防することは可能です。毎日の積み重ねが愛猫の健康を守るうえで重要になります。具体的なケア方法を見ていきましょう。
毎日の歯磨き習慣
歯石を作らないためには、毎日の歯磨き習慣が欠かせません。歯垢の段階で取り除くことで、歯石への進行を抑える効果が期待できます。
歯磨きは子猫の頃から始めるとスムーズですが、成猫からでも少しずつ慣らしていくことが可能です。歯磨きは1日1回を基本とし、難しい場合は週に2〜3回を目安に行っていきましょう。
食事の見直し
歯石の原因となるのは、食べかすや歯垢が口の中に残ることです。そのため、食べかすを残しにくくすることや、しっかり噛んで歯垢を落とすことを意識した食事選びが大切になります。
デンタルケアに配慮されたごはんには、粒の形状や硬さに工夫がされており、噛むことで歯垢が落ちやすくなるものや、歯に食べかすが残りにくい特徴があります。毎日の食事としてあげるだけでお口の中を清潔に保ちやすくなるため、手軽に取り入れられる方法です。
デンタルおもちゃの導入
デンタルおもちゃは、噛むことで歯の表面がこすられ、歯垢の付着を抑えやすくするアイテムです。遊びながら自然にケアができるため、歯磨きが苦手な猫ちゃんにも取り入れやすいのが特徴です。
おもちゃは素材や形状によって噛み心地が異なるため、猫ちゃんの好みに合ったものを選んであげましょう。
愛猫の歯磨きの始め方

歯磨きは、いきなり歯ブラシを口に入れるのではなく、段階的に慣らしていくことが成功のポイントです。猫ちゃんのペースに合わせて、少しずつステップを踏んでいきましょう。
1. 口を触れることに慣れてもらう
まずは、お口まわりに軽く触れる練習から始めます。短時間で終わらせ、嫌がったらすぐに中断することで、「触られても怖くない」という安心感を作っていきます。この段階がスムーズだと、後のステップがとても楽になります。
2. 歯ブラシを噛ませてみる
次に、歯ブラシの感触に慣れてもらうステップです。好みのデンタルジェルをつけて、おやつ感覚で自由に噛ませてあげましょう。「歯ブラシは楽しいもの」「おいしいもの」という印象をつけることで、歯磨きの時間そのものを好きになってもらうことが目的です。
この段階では、まだ磨く必要はありません。歯ブラシの匂い・味・感触に慣れてもらう“導入の時間”として、無理なく続けられるようにしていきます。
3. 歯ブラシで前歯を磨く
歯ブラシに慣れてきたら、まずは前歯から優しく磨いてみましょう。前歯は触れやすく、猫ちゃんも比較的受け入れやすい部分なので、最初の練習に最適な場所です。
最初は数秒で十分です。短い時間でも「できたね」と褒めながら、成功体験を積み重ねることが大切。慣れてきたら、少しずつ磨く時間を伸ばしていきましょう。
嫌がったらすぐにやめ、猫ちゃんのペースに合わせて進めることが重要です。
4. 慣れてきたら奥歯も磨く
前歯の歯磨きに慣れてきたら、少しずつ奥歯にも挑戦していきます。奥歯は歯垢がたまりやすい部分のため、無理に一度で磨こうとせず、できる範囲から進めることが大切です。
今日は右側だけ、次の日は左側だけというように、短時間で終わる範囲から少しずつ広げていきます。
奥歯は触られるのを嫌がる猫ちゃんも多いため、無理をせずペースに合わせて進めましょう。根気よく続けることで歯磨きが習慣化しやすくなります。
歯磨きを嫌がる猫ちゃんはデンタルフードがおすすめ

歯磨きが難しい場合は、デンタルフードを活用する方法もあります。デンタルフードは、噛むことで歯の表面をこすり、歯垢を落としやすくするよう設計されたごはんです。
口を触られることを嫌がる猫ちゃんでも取り入れやすく、毎日の食事の中で歯垢の付着を抑える工夫につながります。歯磨きと併用することで、より効果が期待できるため、ぜひ検討してみてください。
日々のごはんにサッとかけるだけ「犬猫生活 猫用 デンタルふりかけ 国産 鶏肉&レバー味」

歯石が気になる猫ちゃんには、犬猫生活の「猫用 デンタルふりかけ」がおすすめ。ふりかけタイプなので、毎日のごはんにサッとかけるだけで続けやすいのが魅力です。生後3か月から使えるため、幼いうちからケアを始められます。
口腔内の汚れをケアする成分に加えて、オリゴ糖や乳酸菌も配合しており、日々の食事に取り入れやすいデンタルフードです。
| 対象年齢 | 主原料 | 形状 | 原産国 | 内容量 |
| 3か月以上 | イソマルトオリゴ糖〈日本〉、リベチン含有卵黄粉末〈日本〉、マスティックパウダー〈ギリシャ〉 | パウダー | 日本 | 45g(1.5g×30包) |
愛猫の歯石に関するよくある質問

愛猫の歯石について、ご家族からよく寄せられる疑問を解説します。歯石の取り方を中心にまとめたので、ぜひ参考にしてください。
Q. 愛猫の歯石は自分でも取れますか?
A. 家庭で無理に取るのはおすすめできません。歯石は歯に強く付着しているため、無理に剥がそうとすると、歯の表面のエナメル質や歯ぐき、粘膜を傷つけるおそれがあります。
炎症や出血につながる可能性もあるため、歯石を取りたい場合は動物病院へ相談してみましょう。
Q. 愛猫の歯石除去はどうやってやりますか?
A. 猫ちゃんの歯石除去は、安全面を考慮して全身麻酔下で行うのが一般的です。専用の器具を使ってスケーリングを行い、歯の表面だけでなく歯周ポケットの奥に付着した歯石まで取り除きます。
Q. 愛猫の歯石は勝手に取れますか?
A. 猫ちゃんの歯石は、自然にポロっと取れる場合もありますが、歯石全体がきれいにはがれるケースはほとんどありません。また、歯周ポケット内に歯石が残っている可能性があります。
きれいに取れたと見た目で判断せず、歯磨き習慣や定期的な歯科検診を続けることが大切です。
猫の歯石は日々のケアと食事の見直しがポイント

本記事は、猫ちゃんの歯石がついたときの対処法や予防方法、歯磨きの始め方まで解説しました。歯石は家庭で無理に取ろうとせず、状態に応じた対応が大切です。
毎日の歯磨き習慣やデンタルおもちゃの活用、食事の見直しなど、家でできるケアも取り入れることで、日々のケアにつながります。
Written by
監修医:小島 麻里 先生
犬猫生活往診クリニック代表獣医師。2013年酪農学園大学を卒業後、地域密着型の1次病院から大学病院、歯科専門病院など11年間小動物臨床で経験を積み、ペット栄養管理士取得後、往診専門動物病院を開院。保護猫おもち・わらびと暮らす。







