お知らせ一覧コラム猫ちゃんの歯周病予防はなにをする?原因・症状・対策をわかりやすく紹介

猫ちゃんの歯周病予防はなにをする?原因・症状・対策をわかりやすく紹介

2026.06.27

コラム

猫ちゃんの歯周病は、日々のケアで差が出やすい口内トラブルです。早めに対策を意識することで、愛猫の食事や生活への影響にも気づきやすくなります。

本記事は、猫ちゃんの歯周病予防について、原因や症状のチェック方法、毎日のケアまで解説。歯磨きが難しい場合の取り入れ方も含めて紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

猫ちゃんの歯周病とは

猫ちゃんの歯周病は、歯垢や歯石に含まれる細菌によって歯ぐきに炎症が起こる病気です。初期は歯肉炎として始まり、進行すると歯を支える骨や組織にまで影響が広がります。

軽度の段階では見た目の変化が少なく、気づきにくいのが特徴です。悪化すると、痛みや出血が強くなり、食事を嫌がる、口元を触られるのを避けるなど生活への影響が出ます。

一度ついた歯石は自宅ケアで取り除くことが難しい状態です。除去には動物病院で全身麻酔を使用した処置が必要になります。

さらに進行した場合は、抜歯が検討されるケースもあるでしょう。愛猫への負担を抑えるためにも、歯周病が起こる前のケアが重要です。

歯周病になる主な原因

猫ちゃんが歯周病になる背景には、いくつかの要因があります。まず主な原因のひとつが、歯垢の蓄積です。食事後に残った汚れに細菌が増殖し、歯垢として歯に付着します。

この歯垢が時間とともに硬くなり、歯石へと変化。歯石は通常の歯磨きでは落としにくく、細菌の温床になります。

また、以下の要因も関係します。

  • ・加齢による口内環境の変化
  • ・免疫力の低下
  • ・口内ケア不足
  • ・ウイルス感染

 

猫エイズや猫白血病などの感染症がある場合、歯周病が悪化しやすい傾向です。さらに、歯周病と思われる症状の裏に別の病気が隠れているケースもあります。

そのため、年齢や単なる口内トラブルとして放置せず、早めの確認が大切です。

愛猫の歯周病サインをチェック

歯周病は進行するほど治療の負担が大きくなるため、早期発見がとても大切です。ここでは、歯周病の進行段階ごとに見られるサインをわかりやすくまとめました。愛猫がどの段階に当てはまるか、ぜひチェックしてみてください。

1. 歯茎や歯の根元が赤くなる・腫れる

歯ぐきの色の変化は、歯周病のもっとも初期に見られるサインです。健康な歯ぐきは薄いピンク色ですが、炎症が起きると赤みが増したり、ぷっくり腫れたりします。

この段階では、猫ちゃんの普段の様子だけでは気づきにくいのが特徴です。食欲や元気も普段通りの子が多く、痛みを隠す子も少なくありません。

そのため、見た目に変化を感じないうちから、定期的にお口のチェックをすることが大切です。 歯の根元の赤み、歯ぐきの腫れ、軽い出血などがないか確認してみてください。

2. お口のニオイが気になる・よだれが増える

細菌が増えることで口臭が強くなり、いつもよりお口のニオイが気になるようになります。このニオイの変化に気づいて、はじめてお口のトラブルを疑うご家族も少なくありません。

また、歯ぐきの炎症や違和感からよだれが増えることもあります。猫ちゃん自身も「なんとなく気持ち悪い」「しみる」といった不快感を覚えている可能性がありますが、まだ大きな行動変化として表れないことも多いです。

以下のような小さなサインが見られたら、歯周病が進行しているサインかもしれません。

  • ・口元が少し濡れている
  • ・前足で口をこする
  • ・口を触られるのを嫌がる

 

3. 愛猫が口を気にする・触る

歯ぐきの炎症が進むと、猫ちゃんは口内の不快感を隠しきれなくなり、前足で口元を触ったり、家具や床にこすりつけたりする行動が見られるようになります。

これは「痛い」「しみる」「違和感がある」といったサインで、すでに歯周病が進行していることが多い状態です。まだ食事はできるものの、噛みにくさから片側だけで噛むといった仕草がみられることもあります。

このようなサインに気づいたときには、口内の炎症が悪化している可能性があるため注意が必要です。自己判断せず、すぐに動物病院へ受診することをおすすめします。

4. 歯がグラグラする・抜ける

歯を支えている歯周組織が大きく弱り、歯がグラついたり、自然に歯が抜け落ちたりする段階です。ここまで進行すると、炎症が深部まで及んでおり、自然回復はほぼ期待できません。

強い痛みや出血が見られることもあり、食事がうまくできない、硬いものを避けるなどの行動がはっきりしてきます。このサインは緊急性が高く、早急に動物病院での治療が必要です。

5. 顔が腫れる

歯周病がさらに進行すると、炎症が歯ぐきの奥深くまで広がり、頬や目の下が腫れることがあります。炎症により内部に膿がたまることもあり、破れた際に皮膚に穴が開く可能性もある状態です。

さらに、上あごの歯周病が進行すると鼻腔に影響が及び、くしゃみや鼻水などの症状が見られることもあります。

6. 食欲がなくなる

歯周病が進行して痛みが強くなると、食事をうまく噛めず、食欲が低下することがあります。ニオイを感じにくくなることで、さらに食欲が落ちるケースもあるでしょう。

食事量が減ることで体重が落ち、痩せてしまう子も見られる状態です。ここまで進むと歯周病の影響は口の中だけにとどまらず、全身にも負担がかかります。心臓や腎臓などの臓器に影響が及ぶ可能性もあり、早急な対応が必要です。

愛猫の歯周病予防は何をすればいい?

歯周病は、お口の中が不衛生な状態になると進行しやすいとされています。そのため、日常のケアが欠かせません。ここでは、家庭でできる歯周病予防を解説します。

1. 毎日の歯磨き習慣

毎日の歯磨き習慣は、歯周病の原因となる歯垢の蓄積を抑える最も基本的な方法です。家庭でも取り入れやすく、子猫の頃から始めやすいケアのひとつ。

理想は毎日の歯磨きですが、難しい場合は週2〜3回を目安に行ってみましょう。無理に続けると嫌がる原因になるため、段階的に慣らすことが重要です。

歯磨きが難しい場合は、以下のケア用品も活用できます。

  • ・デンタルジェル
  • ・デンタルガム
  • ・デンタルシート

 

デンタルジェルは、口内に塗布や舐めさせることで、歯垢の付着を抑える効果が期待できます。歯ブラシが苦手な猫ちゃんでも取り入れやすいのが特徴です。

デンタルガムは、噛む動作によって歯の表面に付着した汚れを落としやすくする役割があります。噛む習慣がある猫ちゃんに向いているアイテムです。

デンタルシートは、指に巻きつけて歯を拭きます。歯ブラシの刺激が苦手な猫ちゃんにもおすすめ。それぞれの特徴を理解し、愛猫に合った方法を選ぶことが継続のポイントです。

2. 食事とごはん選び

歯周病予防では、食事内容やごはん選びも重要なポイントです。特に、しっかり噛む回数が増えるごはんは、歯垢の付着を抑えやすい特徴があります。カリカリと噛めるドライフードや、歯の健康を考えて作られたデンタルケアフードなどを選ぶとよいでしょう。

一方で、次のようなものには注意が必要です。

  • ・粘着性の高いおやつ
  • ・糖分の多い食べ物
  • ・ごはんの油分が多すぎるもの

 

粘着性の高いおやつや糖分の多い食べ物、油分が多すぎるごはんは、歯に残りやすく、歯垢がつきやすい口内環境をつくります。原材料表示や成分表を確認し、よく噛めて口に残りにくい成分を使ったごはんを選ぶことが、家庭でできる歯周病予防のひとつです。

3. 定期的な歯科検診

自宅ケアだけでは落としきれない汚れもあるため、動物病院での歯科検診を定期的に受けることが大切です。歯科検診では、家庭でのケアで歯垢がきちんと落とせているか、歯ぐきの状態が健康に保たれているかなどを確認してもらいましょう。

健康診断のタイミングに合わせて受けるようにすると、忘れにくく習慣として続けやすくなります。

歯磨きを嫌がる愛猫には、ごはんにかけるだけのデンタルサプリがおすすめ

歯磨きが苦手な猫ちゃんには、口腔ケアサプリの活用がおすすめです。口腔ケアサプリとは、食べるだけで歯垢の付きにくい体をサポートするアイテムです。

デンタルサプリには、粉末やタブレット、水に溶かして使うリキッドタイプなど、さまざま。ここでは、毎日の食事で気軽に使える、粉末タイプの商品をご紹介します。

日々のごはんにサッとかけるだけ「犬猫生活 猫用 デンタルふりかけ 国産 鶏肉&レバー味」

犬猫生活の「猫用 デンタルふりかけ 国産 鶏肉&レバー味」は、ふりかけタイプのデンタルサプリメント。毎日の食事にサッとかけるだけで続けやすいのが魅力です。

口内の汚れを取り除くリベチン含有卵黄粉末や、口臭予防に働きかけるカテキン類のほか、オリゴ糖や乳酸菌も配合しており、愛猫の健康を総合的にサポートします。

対象年齢 主原料 形状 原産国 内容量
3か月以上 イソマルトオリゴ糖〈日本〉、リベチン含有卵黄粉末〈日本〉、マスティックパウダー〈ギリシャ〉 パウダー 日本 45g(1.5g×30包)

猫ちゃんの歯周病予防によくある質問

猫ちゃんの歯周病予防について、多く寄せられる質問をまとめました。猫ちゃんのお口の健康が気になる方は、参考にしてみてください。

Q. 猫ちゃんの歯周病予防はいつから始めるべきですか?

A. 歯周病予防は、子猫の頃から始めるのが理想です。歯周病予防の基本は、歯垢をつけないこと。そのために必要なのが、歯磨き習慣・ごはん選び・定期的な歯科検診の3つです。

これらは若いうちから慣れているほど受け入れやすく、日常のケアとして続けやすくなります。成猫になってから始めると、口元を触られることを嫌がることが多いため、子猫の頃から少しずつ生活の中に取り入れておくことが大切です。

Q. 猫ちゃんの歯周病の主な原因はなんですか?

A. 歯周病の主な原因は、歯垢や歯石の蓄積です。歯垢に含まれる細菌が歯ぐきに炎症を起こし、放置すると歯石になってご家庭では取れなくなります。

加齢や免疫力の低下が重なると進行しやすくなるため、日常のケアで歯垢をためないことが重要です。

Q. 猫ちゃんの歯周病の治療費はいくらですか?

A. 歯周病の治療費は、行う処置によって変わります。歯垢や歯石を全身麻酔下で除去する場合は、麻酔・レントゲン・スケーリング・薬代を含めて約10万円が目安です。

抜歯が必要な場合は、本数や状態により変動しますが、おおよそ20万円前後になることがあります。

猫ちゃんの歯周病予防は毎日の習慣がポイント

本記事では、猫ちゃんの歯周病予防について、原因や症状のチェック方法、そして日常に取り入れやすいケアまでを解説しました。基本となるのは歯磨きですが、食事やごはんの工夫、定期的な口内チェックを組み合わせることで、より効果的に予防できます。

歯磨きを嫌がる場合の取り入れ方も紹介しているので、愛猫のケアに悩んでいる方はぜひ参考にしてください。

Written by
監修医:小島 麻里 先生

犬猫生活往診クリニック代表獣医師。2013年酪農学園大学を卒業後、地域密着型の1次病院から大学病院、歯科専門病院など11年間小動物臨床で経験を積み、ペット栄養管理士取得後、往診専門動物病院を開院。保護猫おもち・わらびと暮らす。

 

《 愛犬の歯周病を予防するには?原因や日々のケアでできることを解説