わんちゃんにしらすをあげても大丈夫?栄養素や愛犬にあげるときの注意点
2025.11.18
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白くてやわらかな食感が魅力の「しらす」。カルシウムやタンパク質が豊富で、食卓にもよく登場する身近な食材です。そんなしらすを、わんちゃんにもおすそ分けしてあげたくなることがあるかもしれません。この記事では、しらすをわんちゃんが食べても問題ないかどうか、栄養や摂取量も含めてわかりやすく解説します。
わんちゃんはしらすを食べても大丈夫

しらすは、わんちゃんが食べても基本的に問題のない食材です。新鮮な状態で味付けがされていなければ、栄養豊富なおやつやトッピングとしても使えます。
子犬やシニアのわんちゃんであっても、健康体で持病がなければ食べることが可能。いつものご飯だけではあまり食べてくれないときなど、しらすをふりかけのようにトッピングすることで香りが立ち、食欲の刺激にもなります。
わんちゃんは生のしらすを食べても大丈夫?

人間と同様、新鮮な状態のものであれば、生のしらすも食べて大丈夫です。ただし、生のしらすは傷みやすく、アニサキスなどの寄生虫のリスクもゼロではないため、獲れたての新鮮なものをあげるようにしましょう。
消化への負担が少しでも心配な場合は、加熱してからあげるのがおすすめです。
わんちゃんにしらすをあげるメリット

しらすには、わんちゃんの健康をサポートしてくれる栄養素がたくさん含まれています。
良質なタンパク質が豊富なので、筋肉や内臓の材料となり、活動量の多いわんちゃんのエネルギー源に。また、しらすに多く含まれるDHAやEPAなどの脂肪酸は、血液をサラサラにしてくれる効果も期待できます。
カルシウムやビタミンDも含まれているので、骨の成長や関節のサポートにも役立つ栄養が詰まっています。
わんちゃんにしらすをあげるときのポイント

わんちゃんにしらすをあげるときのポイントは以下の通りです。
- ・無塩しらす、わんちゃん用のしらすがおすすめ
- ・茹でて塩分を落とすのがおすすめ
無塩しらす、わんちゃん用のしらすがおすすめ
しらすにはいくつか種類があります。わんちゃんにあげるなら、塩分が含まれない無塩タイプのしらすかわんちゃん用のしらすがおすすめ。わんちゃんの食欲をそそるトッピングとしても使いやすいでしょう。
茹でて塩分を落とすのがおすすめ
市販のしらすは塩分が多めに含まれていることがあります。心配なときは、熱湯でさっと茹でてから使うことで塩分を減らしましょう。
なお、釜揚げしらすは通常、塩で味付けし、干して調理するので、塩抜きは必須です。
頻繁にご飯に使う場合や、シニアのわんちゃん、腎臓に不安がある場合などは、塩抜きのひと手間を加えてあげるのがおすすめです。
わんちゃんが食べられるしらすの量は?

しらすは栄養豊富である一方で、ミネラル分や塩分も含まれています。適量を知って、食べすぎに注意しましょう。
わんちゃんの体格に合わせた1日あたりの目安量は以下のとおりです。
- ・小型犬(5kg):83g程度
- ・中型犬(15kg):190g程度
- ・大型犬(30kg):319g程度
いずれも、ご飯のトッピングやおやつ程度にあげるのが理想です。
わんちゃんにしらすをあげるときの注意点

わんちゃんにしらすをあげるときは、以下のポイントに注意しましょう。
- ・少量からあげるようにする
- ・腎臓の悪いわんちゃんにはあげない
- ・尿石症のわんちゃんにはあげない
少量からあげるようにする
初めてしらすを食べるわんちゃんの場合、まずは少量からスタートするようにしましょう。アレルギーや消化器トラブルのリスクがゼロではないため、食後の便や皮膚の様子や体調をよく観察するようにしてみてください。
腎臓の悪いわんちゃんにはあげない
しらすには塩分やマグネシウムやリンなどのミネラルも含まれており、腎臓への負担がかかることがあります。腎臓に持病があるわんちゃんの場合は、獣医師に相談した上で取り入れるかどうかを判断してみてください。不安な場合は避けるのがおすすめです。
尿石症のわんちゃんにはあげない
尿石症などのトラブルがあるわんちゃんにとっても、ミネラルの多いしらすはリスクが高いケースがあります。こうした疾患を持っている場合は、わざわざしらすをあげる必要はありません。
まとめ

しらすは、わんちゃんにとって栄養豊富な食材です。筋肉の維持や骨の健康、脳の働きをサポートしてくれるので、ご飯のトッピングやおやつとしても使いやすいでしょう。一方で、塩分やミネラル分が含まれている点には注意が必要。体質や健康状態に合った量を守るようにして、初めてあげる場合は少量から様子を見るようにしましょう。本記事の内容を参考に、鮮度の高いしらすが手に入ったときは、ぜひわんちゃんと一緒に楽しんでみてください。
Written by
監修医:小島 麻里 先生
犬猫生活往診クリニック代表獣医師。2013年酪農学園大学を卒業後、地域密着型の1次病院から大学病院、歯科専門病院など11年間小動物臨床で経験を積み、ペット栄養管理士取得後、往診専門動物病院を開院。保護猫おもち・わらびと暮らす。






