愛犬は白菜を食べられる?あげるメリットやリスク、注意点
2025.08.14
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冬の食卓で大活躍する野菜「白菜」。しゃきしゃきとした食感とあっさりとした味わいが魅力ですが、「愛犬にあげても大丈夫?」と気になる方も多いことでしょう。そこで本記事では、愛犬に白菜をあげるメリットやリスク、注意点まで詳しく解説します。旬の白菜をわんちゃんと一緒に楽しみたいという方は、ぜひ参考にしてみてください。
わんちゃんに白菜をあげても大丈夫
結論から言うと、白菜はわんちゃんが食べても問題ない野菜です。適切に調理して適量を守れば、健康維持に役立つ食材であるといえます。
特に低カロリーで高栄養な点は魅力。普段のごはんに少量トッピングすれば、旬の味わいを楽しみながら食物繊維やビタミンを手軽に補えます。
子犬やシニアのわんちゃんにあげても大丈夫?
子犬やシニアのわんちゃんも白菜を食べることは可能です。ただし、必ず加熱して柔らかくした状態であげるようにしましょう。消化器官が未発達な子犬や、消化機能が落ちているシニアのわんちゃんは、生野菜を食べると胃腸に負担がかかってしまう恐れがあります。
まずは少量から始めて、様子を見ながら徐々にあげるようにしましょう。
持病があるわんちゃんにあげても大丈夫?
甲状腺や腎臓に持病のあるわんちゃんの場合、食事管理は注意したいポイント。白菜にはカリウムが含まれているため、腎臓機能に問題があると体内に蓄積されることがあります。
他にも持病のあるわんちゃんにあげるときは、必ず獣医師に相談するようにしましょう。
白菜の栄養素とわんちゃんにとってのメリット
白菜は水分が豊富でカロリーが低いにもかかわらず、栄養価の高い野菜です。わんちゃんの健康維持に役立つ栄養素がバランスよく含まれており、日々の食事にプラスすることでさまざまなメリットが期待できます。
- ・便秘解消や免疫力の向上に役立つ
- ・低カロリーでダイエットに向いている
- ・食欲の促進につながる
便秘解消や免疫力の向上に役立つ
白菜には食物繊維が豊富に含まれており、腸の働きを活性化させることで、便秘の解消や腸内環境の改善が期待できます。
また、ビタミンCや抗酸化物質は免疫力の向上に役立ち、感染症や老化の予防にもつながります。さらに、カルシウムやビタミンKは骨や歯の健康をサポートし、カリウムやマグネシウムは心臓や筋肉の正常な働きを助けてくれます。
低カロリーでダイエットに向いている
白菜は水分を多く含むため、とても低カロリーな野菜です。そのため、体重管理中のわんちゃんや肥満が気になる子の食事にもぴったり。
日々のごはんに少量トッピングすることでかさ増し効果があり、満腹感がありながらもカロリーを抑えられます。
食欲の促進につながる
白菜に含まれるうまみ成分(グルタミン酸)が、わんちゃんの嗅覚と味覚を刺激してくれるため、食欲が落ちているときや偏食気味の子の食欲アップも期待できます。
また、柔らかく茹でた白菜は口当たりが優しく、シニアのわんちゃんや歯が弱い子でも食べやすい食材として活躍してくれるでしょう。
白菜はアレルギー反応のリスクがある?
白菜は比較的アレルギーのリスクが低い野菜として知られています。とはいえ、タンパク質は含まれているため、アレルギー反応のリスクはゼロではありません。
初めて白菜をあげる場合は、少量からスタートして様子を見るのが基本です。万が一、皮膚のかゆみや嘔吐、下痢、口周りの腫れなどがみられた場合は、すぐに獣医師に相談しましょう。
わんちゃんに白菜をあげる時の注意点
わんちゃんは白菜を食べても問題ないですが、いくつかのポイントに注意しましょう。ここでは、わんちゃんに白菜をあげるときの注意点を解説します。
- ・加熱してからあげる
- ・適量を守る
- ・芯は取り除く
- ・調味料や油は加えない
加熱してからあげる
生の白菜はわんちゃんにとって消化しにくく、下痢やお腹を壊す原因になります。茹でる・蒸すなどして加熱し、柔らかくしてからあげるのが基本です。とくに芯の部分は硬いため、細かく刻んで柔らかく調理してあげましょう。
適量を守る
白菜は水分が多いため、食べすぎるとお腹がゆるくなったり、栄養バランスを崩してしまったりする恐れがあります。欲しがるままにあげるのではなく、わんちゃんの体型やサイズに合わせて、適量を守りましょう。
サイズ別で食べられる量としては、以下がおおよその目安です。
【体型別の目安】
- ・小型犬:30g~50g(1/4~1/2枚)まで
- ・中型犬:50g~100g(1/2~1枚)まで
- ・大型犬:100g~200g(1枚~2枚)まで
ただし、わんちゃんの年齢や健康状態によって適量は変わるため、あくまで参考程度にしてください。
芯ごとは避ける
わんちゃんに白菜をあげるうえで気をつけたいのが、芯の誤飲です。
白菜の芯は硬く、消化しにくいため喉に詰まってしまう危険もあります。芯ごとあげるのは避けて、細かくカットして調理するのがベストです。
調味料や油は加えない
白菜自体は食べても問題ありませんが、調味料や油を使った白菜料理は避けましょう。
人間用の鍋料理やおひたしのように、塩分や脂肪分を含む料理はNGです。わんちゃんの心臓や腎臓に負担がかかってしまうため、素材だけを使用して調理するようにしてみてください。
まとめ
白菜は栄養が豊富でカロリーも低く、愛犬の健康維持やダイエットに役立つ野菜です。適切に加熱して適量を守れば、旬の野菜として家族みんなで味わえます。ただし、生では与えない・芯を除く・調味料を使わないなどの注意点はしっかり守ることが大切。また、体調や持病に不安がある場合は、獣医師と相談してから取り入れるようにしましょう。わんちゃんと一緒に、白菜のご飯を楽しんでみてください。
Written by
監修医:小島 麻里 先生
犬猫生活往診クリニック代表獣医師。2013年酪農学園大学を卒業後、地域密着型の1次病院から大学病院、歯科専門病院など11年間小動物臨床で経験を積み、ペット栄養管理士取得後、往診専門動物病院を開院。保護猫おもち・わらびと暮らす。