愛犬に卵焼きをあげても大丈夫?メリットや作り方のポイントを解説!
2025.11.18
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卵焼きは家庭でなじみのある料理ですが、「愛犬にもあげて大丈夫?」と気になる飼い主さんも多いはず。わんちゃんは卵焼きを食べても基本的に問題ありませんが、注意すべきポイントもあります。この記事では、卵焼きに含まれる栄養素やメリット、作り方のコツ、注意点をまとめました。ぜひ参考にしてみてください。
わんちゃんは卵焼きを食べても大丈夫!

卵そのものは、わんちゃんにとって非常に栄養価の高い良質なタンパク源。卵焼きにして加熱することで消化もしやすくなり、食べやすい食品となります。
ただし、人間用の卵焼きにありがちな「砂糖」や「塩」「出汁(だし)」などの調味料は、わんちゃんの内臓に負担をかけることがあるためNG。愛犬専用の無添加・無調味の卵焼きを作ることが前提です。
卵焼きに含まれる栄養素

卵焼きは、わんちゃんにとって嬉しい栄養素がたっぷり詰まった食材です。特に注目したいのが、良質なたんぱく質。筋肉や皮膚、被毛の健康を支える栄養源として欠かせません。
さらに、卵にはビタミンB群やビタミンDといった体の代謝を助けたり、骨の健康を維持したりする栄養素もバランスよく含まれているのが特徴。
ミネラル成分も豊富で、鉄分は貧血予防に、亜鉛は皮膚や被毛のツヤを保つのに役立ちます。
わんちゃんが卵焼きを食べるメリット

わんちゃんが卵焼きを食べるメリットは以下の通りです。
- ・良質なタンパク質を摂れる
- ・栄養補給にぴったり
良質なタンパク質を摂れる
卵は「完全栄養食品」とも呼ばれるほど、栄養バランスに優れた食材です。とくに良質なたんぱく質を含んでおり、筋肉の維持や成長をサポートしてくれます。運動量の多いわんちゃんや、シニア期のわんちゃんにもおすすめです。
栄養補給にぴったり
食欲が落ちているときや病み上がりで少しずつ食事を戻したいときにも、やさしく加熱した卵焼きは負担が少なく、栄養補給にぴったり。
においも強すぎず、ふわっとした口当たりなので、普段ドライフードしか食べていない子にも受け入れられやすい食材です。
わんちゃんにあげる卵焼きの作り方

わんちゃんにあげる卵焼きは、以下のポイントを押さえて作りましょう。
レーズンによる誤食はわんちゃんにとって命にかかわるため、日頃からわんちゃんがレーズンを食べないようにすることが大切です。ここでは、日常で気をつけたい予防のポイントを詳しく紹介します。
- ・火傷しないように冷ます
- ・食べやすくカットする
火傷しないように冷ます
調理後の卵焼きは熱を持っているため、わんちゃんが火傷をしてしまう危険性があります。あげる前に、必ず室温程度まで冷ましてから取り分けるようにしましょう。
食べやすくカットする
愛犬のサイズに合わせて、ひと口大にカットしてあげると誤飲防止になりおすすめです。丸飲み癖のある子や小型犬、シニア期のわんちゃんにあげる場合は、より小さめにしてあげるとよいでしょう。
また、愛犬の食べやすさを考え、スクランブルエッグにするのもおすすめです。調味料や牛乳などを入れず、半生にならないよう熱をしっかりと通して調理してあげましょう。
わんちゃんに卵焼きをあげるときの注意点

わんちゃんに卵焼きをあげることは問題ありませんが、以下のポイントに注意しましょう。
- ・ネギや玉ねぎを入れるのはNG
- ・アレルギーに注意
ネギや玉ねぎを入れるのはNG
卵焼きにはネギや玉ねぎ、ハムなどを加えることもありますが、わんちゃんにとっては有害な食材です。特にネギ類(玉ねぎ・長ねぎ・にら・にんにく)は中毒を起こす原因になるため、絶対に避けましょう。
アレルギーに注意
卵はアレルギーの原因になりやすい食材のひとつ。初めてあげる場合は少量からスタートして、体調の変化が見られないかよくチェックすることが大切です。皮膚のかゆみや下痢、嘔吐などの症状が出た場合は、すぐに動物病院へ相談してください。
わんちゃんは卵焼き以外の調理方法でも食べられる?

卵は卵焼きに限らず、さまざまな調理方法でわんちゃんが食べられる食材です。
たとえばしっかり火を通した「目玉焼き」や「スクランブルエッグ」をあげるのも良いでしょう。
また、「ゆで卵」も殻をしっかりむいてから、黄身と白身を細かく刻んであげれば、消化の負担も少なく楽しめるでしょう。
なお、「生卵」は新鮮なものであっても食べさせるのはやめましょう。生卵には、まれにサルモネラ菌や大腸菌などが含まれていることがあり、卵の白身に含まれる「アビジン」が愛犬の皮膚トラブルの原因になることがあるためです。
どの調理法でも共通して気をつけたいのは、「味付けをしない」ということ。塩分や調味料はわんちゃんにとって負担となりやすいため、素材そのものの味でシンプルに仕上げるのがおすすめです。
まとめ

わんちゃんが卵焼きを食べるときのポイントを解説しました。卵焼きは栄養豊富で消化もよく、わんちゃんにおすすめな食材のひとつ。ただし、味付けや食材の組み合わせには注意が必要です。アレルギーや火傷にも気をつけながら、適量を少しずつあげるように心がけましょう。
Written by
監修医:小島 麻里 先生
犬猫生活往診クリニック代表獣医師。2013年酪農学園大学を卒業後、地域密着型の1次病院から大学病院、歯科専門病院など11年間小動物臨床で経験を積み、ペット栄養管理士取得後、往診専門動物病院を開院。保護猫おもち・わらびと暮らす。






