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犬にほうれん草は大丈夫?安全な与え方や注意点を解説!

2025.08.08

コラム

ほうれん草は、人間にとっても栄養価の高い野菜として知られていますが、わんちゃんにとってはどうなのでしょうか?本記事では、わんちゃんがほうれん草を食べられるかどうかやほうれん草の栄養素、あげる際の注意点を解説します。

わんちゃんはほうれん草を食べても大丈夫

結論から言うと、加熱してアク抜きをすれば、基本的に与えても問題ありません。ほうれん草には、鉄分が豊富に含まれており、貧血予防に役立つとされています。

また、ビタミンCやβカロテンなどの抗酸化成分も多く含まれており、免疫力アップや皮膚・粘膜の健康維持にも効果が期待できます。しかし、食べ過ぎや調理方法によっては、わんちゃんの負担になってしまうこともあるため、適量かつ適切な調理法で与えることが重要です。なお、生のほうれん草は「シュウ酸カルシウム結石」のリスクがあるので、必ず茹でてからあげるようにしましょう。

わんちゃんが食べるほうれん草の適量は?

ほうれん草はわんちゃんにとっても栄養のある野菜ですが、1日に必要な栄養素が全て補えるわけではありません。わんちゃんの体格に合わせて、トッピングとしてフードに混ぜるなどして与えましょう。

  • ・小型犬…小さじ1杯程度(約5g)
  • ・中型犬…大さじ1杯程度(約10g)
  • ・大型犬…大さじ2杯程度(約20g)

 

また、毎日与えるのではなく、週に2〜3回程度のペースが理想的です。バランスよく、さまざまな野菜と組み合わせながら与えることで、栄養も偏りにくくなります。

わんちゃんにほうれん草をあげる時の注意点

栄養豊富なほうれん草ですが、与え方を間違えると逆効果になってしまうことも。ここでは、わんちゃんにほうれん草をあげる時の注意点を紹介します。愛犬にほうれん草をあげる時はぜひ参考にしてみてください。

生のほうれん草はあげてはいけない

ほうれん草を生のまま与えるのはNGです。生のほうれん草にはシュウ酸が多く含まれており、シュウ酸カルシウム結石の原因になってしまうことがあります。

そのため、必ずたっぷりのお湯で茹でてアク抜きをすることが重要です。また、アスパラガスやブロッコリー、人参、とうもろこしなどにもシュウ酸が多く含まれているので気を付けましょう。

葉や茎の根元は避けた方が無難

ほうれん草の茎の下の部分や根元には、特にシュウ酸が多く含まれています。茹でたとしても、葉の部分でさえ半分以上はシュウ酸が残ってしまうため、特に根元部分は与えすぎないようにしましょう。

なお、「シュウ酸カルシウム結石」は、尿路や腎臓に形成される硬い結晶で、過去に尿路結石の経験があるわんちゃんや腎臓疾患を抱えるわんちゃんは、再発のリスクがあるので注意が必要です。
尿石症予防には、食後にしっかりお水を飲ませて、結石のもとになる物質の排出を促すようにすることも大切です。

食べやすい大きさにカットしてあげる

ほうれん草をあげる時は、わんちゃんが誤って喉に詰まらせないよう、細かく刻んであげることが大切です。

特に子犬や顎の小さいわんちゃんにあげる時は、しっかりと小さくカットするようにしましょう。

わんちゃんにあげる時の調理方法

わんちゃんにほうれん草をあげる時は、調理方法にも注意しましょう。ここでは、おいしくかつ安全にほうれん草を調理する方法を紹介します。簡単な方法から、アレンジ方法まで紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

茹でたほうれん草

手軽かつおすすめな調理方法の1つが、熱湯で30秒〜1分ほど茹でて、水にさらしてアク抜きする方法です。

シュウ酸は水に溶けやすいため、茹でてからしっかりと冷水にさらすことがポイント。加熱することによって、ほうれん草もやわらかくなり、消化しやすくなります。

冷凍保存もできる

茹でたほうれん草は、小分けにして冷凍保存しておくととても便利です。1回分ずつラップで包んで冷凍しておけば、忙しい時でも手軽にトッピングできます。

市販の冷凍ほうれん草を購入する場合は、必ず原材料が「ほうれん草」のみのものを選び、調味料や添加物が入っていないか確認しましょう。

加工品(ほうれん草とチキンのおやつなど)

市販で「ほうれん草とチキンのジャーキー」や「フリーズドライのおやつ」なども販売されています。このような加工品は、手軽に取り入れられるうえ、手作りおやつのアレンジにも使えて便利。

また、ほうれん草のパウダーなどをパンやクッキーなどに練りこんで、ヘルシーなおやつを手作りするのもおすすめです。

まとめ

ほうれん草は、適切な方法で与えれば、わんちゃんにとっても栄養豊富な健康食材になります。必ず加熱しアク抜きを行い、与えすぎには注意することが大切です。また、生のまま与えたり、根元部分を含めたりすると体調を崩す原因にもなるので気をつけましょう。


Written by
監修医:小島 麻里 先生

犬猫生活往診クリニック代表獣医師。2013年酪農学園大学を卒業後、地域密着型の1次病院から大学病院、歯科専門病院など11年間小動物臨床で経験を積み、ペット栄養管理士取得後、往診専門動物病院を開院。保護猫おもち・わらびと暮らす。

 

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