犬にオリーブオイルをあげても大丈夫?適量や注意点を詳しく解説
2025.10.19
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「愛犬のごはんにオリーブオイルを使ってもいいの?」と気になったことがある方も多いはず。オリーブオイルは人間にとって健康的な油として知られていますが、わんちゃんも食べられる食材です。本記事では、わんちゃんにオリーブオイルをあげる際の適量や注意点を解説します。
わんちゃんはオリーブオイルを食べても大丈夫

オリーブオイルは、基本的にわんちゃんが食べても良い油です。わんちゃんにとって有害な成分は含まれておらず、むしろ消化を助けたり、健康な皮膚や被毛を保つためのサポートにもなったりすると言われています。
ただし、あげる量や頻度には注意が必要。体質や体格に合った適切な量を守ることで、日々の食事に取り入れられます。
オリーブオイルを摂取するメリット
オリーブオイルには、ビタミンEやオレイン酸、ポリフェノールなどの健康成分が豊富に含まれています。ビタミンEは老化防止に役立つ抗酸化作用があり、細胞のダメージを抑える働きがあります。
また、オレイン酸には腸の動きを活発にし、便秘の予防や改善に役立つ働きも。毎日のごはんに少しプラスするだけで、内側からのケアにつながるのがうれしいポイントです。
油の種類によっては注意が必要
オリーブオイルが良いからといって、すべてのオイルがわんちゃんに安全とは限りません。たとえばアボカドオイルには、ペルシンというわんちゃんにとって有害とされる成分が含まれています。
また、グレープシードオイルも、中毒症状を起こす可能性があるため絶対にあげてはいけません。
わんちゃんが食べられるオリーブオイルの適量は?

わんちゃんにオリーブオイルをあげる際は、体重や体質に合わせた量を守ることが重要です。最初は少量から始め、体調を見ながら調整しましょう。
| わんちゃんの体格 | あげられる量 |
| 小型犬(体重〜5kg) | 小さじ½〜1程度 |
| 中型犬(体重10〜15kg) | 小さじ1〜大さじ1 |
| 大型犬(体重15kg以上) | 大さじ1〜2 |
わんちゃんにオリーブオイルをあげる時の注意点

オリーブオイルは健康的な食材ではあるものの、使い方を誤ると体調を崩すリスクも。特に、初めてあげる場合や、消化機能が弱っているときは注意が必要です。ここでは、わんちゃんにオリーブオイルをあげる時の注意点を解説します。
初めてあげる時は少量から
わんちゃんに初めてオリーブオイルを与える際は、ごく少量からスタートし、便の様子や体調を観察します。
特にアレルギー体質の子や、過去に消化トラブルを起こしたことがある子は要注意。2~3日は様子見を続けつつ、問題がなければ少しずつ増やしていきましょう。
あげすぎは下痢の原因になることがある
オイル類は脂質が多く、あげすぎると下痢や嘔吐を引き起こすことがあります。脂質は消化に負担をかけやすいため、胃腸や脂質代謝機能が弱い子には特に慎重に扱う必要があります。
また、体重増加や脂肪肝のリスクもあるため、毎日継続的にあげる場合はかかりつけの獣医師に相談すると良いでしょう。
料理以外の活用方法もチェック

オリーブオイルは食事に加えるだけでなく、外用としてもわんちゃんに活用できる万能アイテム。自然由来で低刺激なため、肌トラブルや日常のケアにも使えます。ここでは、オリーブオイルの料理以外の活用方法を紹介します。
肉球や毛並みのケアに使用
乾燥した肉球にオリーブオイルを塗ってマッサージすることで、うるおいを与えられます。とくに冬場やアスファルトをよく歩くわんちゃんには、ケアしてあげることでひび割れ予防になります。
また、毛先にごく少量のオリーブオイルをなじませることで、静電気やパサつき防止、ツヤ出しにも役立つでしょう。
口臭対策として歯磨きに取り入れる
オリーブオイルは殺菌効果があるとされており、口臭の軽減にも効果的です。歯磨きが苦手な子には、ガーゼや歯ブラシに少しオリーブオイルをつけてやさしく拭き取るようにすると、摩擦が軽減されて磨きやすくなります。
ただし、歯垢除去や歯石予防には限界があるため、あくまで補助的なケアとして取り入れましょう。
まとめ

オリーブオイルは、わんちゃんにとっても健康と美容をサポートしてくれる、心強い食材です。適量を守り、体調を見ながら取り入れれば、便秘対策や毛並みケアなどさまざまなメリットが得られます。愛犬の体調やライフスタイルに合わせて食事やケアに取り入れてみましょう。
Written by
監修医:小島 麻里 先生
犬猫生活往診クリニック代表獣医師。2013年酪農学園大学を卒業後、地域密着型の1次病院から大学病院、歯科専門病院など11年間小動物臨床で経験を積み、ペット栄養管理士取得後、往診専門動物病院を開院。保護猫おもち・わらびと暮らす。






