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愛犬にオクラをあげてもいいの?適量や注意したいポイントも解説

2025.09.10

コラム

ネバネバ食感が特徴のオクラ。夏場によく食べられる食材として、私たちの食卓でもなじみがあります。そんなオクラを「愛犬にもあげて大丈夫?」と気になったことのある方も多いことでしょう。本記事では、オクラをわんちゃんにあげても良いのか、含まれる栄養素や与え方のポイント、注意点も踏まえて解説します。

わんちゃんはオクラを食べても大丈夫

オクラはネバネバとした食感があるので、「わんちゃんは食べられないのでは?」と不安に思うかもしれません。しかし、オクラにはわんちゃんに有害な成分は含まれていません。むしろ水分が豊富なので、暑い季節の水分補給や食欲がないときにも役立つ食材です。

いつものごはんのトッピングに加えたり、食欲が落ちている時やごはんのバリエーションを増やしたい時にもおすすめ。

しかし、どのような食材でも与えすぎはNGです。オクラも食物繊維質が豊富なため、過剰に摂取すると下痢や消化不良を引き起こす可能性があります。

少量ずつ、様子を見ながらあげるようにしましょう。

オクラの栄養素

オクラには、わんちゃんの健康維持に役立つさまざまな栄養素が含まれています。水分が多くて低カロリーなので、普段のごはんに手軽に栄養をプラスできるのがうれしいポイント。

オクラに含まれる主な栄養素は以下の通りです。

  • ・βカロテン:皮膚や目の健康をサポートしてくれる
  • ・葉酸:細胞の再生や赤血球の生成を助けてくれる
  • ・ビタミンK:出血時の止血を助けてくれる
  • ・食物繊維:腸内環境を整えて便通をスムーズにしてくれる
  • ・カリウム:体内の余分な塩分を排出し、血圧のバランスをサポート
  • ・カルシウム:骨や歯の健康維持をサポート
  • ・ペクチン:腸内の善玉菌を増やしコレステロールの吸収を抑え、血糖値上昇を防ぐ

 

わんちゃんにオクラをあげるときのポイント

わんちゃんにオクラをあげるときは、以下のポイントを押さえましょう。

  • ・産毛とヘタを取り除く
  • ・小さくカットする
  • ・できれば加熱する

 

産毛とヘタを取り除く

まず、オクラ産毛とヘタは取り除きましょう。産毛は喉に引っかかったり、わんちゃんにとって強い刺激になったりする可能性があります。事前にこすって落としてから調理するようにしましょう。

ヘタや固い先端部分は消化しにくいことがあるので、カットして取り除いてあげるのがポイントです。

小さくカットする

オクラはわんちゃんにとってはやや大きいので、丸ごとあげるのではなく、1~2cmほどの食べやすい大きさに刻みましょう。特に、小さなわんちゃんや飲み込みが早いタイプの子は、喉に詰まらせないよう注意が必要です。

できれば加熱する

オクラは生でも食べられますが、加熱したほうが消化によくなりおすすめです。

茹でる、蒸すといったシンプルな調理法でOKなので、なるべく火を通してからあげるようにしましょう。

わんちゃんにあげるオクラの適量

オクラは適量であればわんちゃんの健康に良い食材ですが、食べ過ぎには注意しましょう。

目安として、1~2cmにカットしたオクラを数本程度までが基本です。以下に体重別の目安量をまとめたので、参考にしてみてください。

  • ・超小型犬:1本程度
  • ・小型犬:2本程度
  • ・中型犬:3本程度
  • ・大型犬:4本程度

 

なお、総合栄養食を食べているわんちゃんの場合、毎日あげる必要はありません。おやつやトッピングとして、食事のバリエーションとして取り入れる程度で十分です。

オクラをあげる注意が時に注意すべきことは?

オクラは比較的安全な食材ですが、わんちゃんの体質や健康状態によっては注意が必要な場合もあります。ここでは、特に気をつけたい3つのポイントを紹介します。

  • ・アレルギー反応
  • ・心臓や腎臓に持病がある場合は注意が必要
  • ・小型犬は消化器官が発達してからあげる

 

アレルギー反応

オクラはアレルギーの出にくい食材とされていますが、わんちゃんの体質によってはアレルギー反応が出ることもあります。初めて与える際は、少量ずつあげるようにして、様子を見ることが大切です。

  • ・突然の下痢や嘔吐
  • ・顔や体のかゆみ
  • ・口元や目のまわりの赤み
  • ・元気がなくなる、落ち着きがない

 

万が一上記のような症状が見られた場合は、獣医師へ相談しましょう。

心臓や腎臓に持病がある場合は注意が必要

オクラに含まれるカリウムは、腎臓や心臓に持病のあるわんちゃんには負担になることもあります。持病がある場合は、かかりつけの獣医師に相談してからあげるようにしてください。

小型犬は消化器官が発達してからあげる

消化器官が未熟な状態では、オクラのような繊維の多い野菜をうまく消化できないことがあります。

成長過程のあるわんちゃんの場合は消化器官が発達するのを待って、しっかり消化できるようになってからあげましょう。

まとめ

オクラは栄養価が高く、水分や食物繊維、ビタミン・ミネラルを手軽に摂れる食材です。消化のサポートや便通の改善、栄養補助としても活用できます。

ただし、わんちゃんにあげるときは、産毛やヘタを取り除いて、細かく刻んで加熱したものを準備するのがポイント。また、体が小さい子や持病のある子にあげるときは注意が必要です。本記事を参考にオクラを取り入れて、ぜひわんちゃんのごはんのバリエーションを増やしてみてください。


Written by
監修医:小島 麻里 先生

犬猫生活往診クリニック代表獣医師。2013年酪農学園大学を卒業後、地域密着型の1次病院から大学病院、歯科専門病院など11年間小動物臨床で経験を積み、ペット栄養管理士取得後、往診専門動物病院を開院。保護猫おもち・わらびと暮らす。

 

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