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愛犬にレンコンをあげても大丈夫?食べ方や注意点・メリットをわかりやすく解説

2025.11.11

コラム

シャキシャキとした食感が特徴のレンコン(蓮根)。身近な食材ではありますが、愛犬にあげてもよいのか迷う方もいらっしゃるでしょう。「食べても大丈夫か」「嘔吐のリスクはあるのか」といった声も少なくありません。本記事では、レンコンの特徴やあげ方、注意点までわかりやすく解説します。

わんちゃんはレンコンを食べていい?

レンコンは、加熱した状態であればわんちゃんが口にしても問題ないとされています。もともと繊維質の多い野菜ですが、茹でる、蒸すなどで加熱するとやわらかくなり、消化しやすくなります。

ただし、生のままや皮をつけた状態では消化器官に負担がかかるおそれがあるため、必ず加熱調理してからあげるようにしましょう。

愛犬にレンコンをあげるメリット

レンコンにはわんちゃんの健康を整える、大切な栄養素が多く含まれています。どのようなメリットがあるか見ていきましょう。

腸内環境を整える食物繊維を含む

レンコンには不溶性食物繊維が豊富に含まれており、腸内で水分を吸ってふくらむことで便のかさが増え、排便をスムーズにするといわれています

とくに便秘気味のわんちゃんには、腸の動きを助ける成分としてサポートが期待できるでしょう。

健康維持をサポートするビタミンC・ポリフェノール

レンコンには、ビタミンCやポリフェノールといった抗酸化成分が含まれているとされる食材です。体内の活性酸素を抑え、老化や免疫力の低下を防ぐ働きが期待されています。

わんちゃんは十分な量のビタミンCを体内で合成できるとされてますが、肝機能が弱っていたり、免疫が低下していたりすると、合成の能力も低下してしまうことがあります。

特にシニアのわんちゃんや妊娠授乳中のわんちゃんなどは、食材から補うことが大切です。レンコンに含まれるビタミンCは、加熱調理しても失われにくいとされているのも魅力といえるでしょう。

レンコンのあげ方

愛犬にレンコンを食べさせるときは、調理法やかたさ、量などに配慮することが大切です。ここでは、基本的なあげ方や注意点を紹介します。

茹でる・蒸すなどで加熱する

レンコンは硬さがあるため、愛犬に食べさせる際は必ず加熱調理が必要です。茹でる、蒸すといったシンプルな方法でやわらかくすると、消化にもやさしくなります。

なお、油を使用して焼く調理は、焦げや油分が体の負担となる可能性があるためおすすめできません。味付けはせず、素材そのままをあげるようにしましょう。

細かくカットする

レンコンを愛犬に食べさせるときは、細かく刻んで食べやすい形に整えることが大切です。大きすぎる状態では飲み込みにくく、喉や消化器に負担がかかることがあります

小型犬やシニア犬には、みじん切りやすりおろしがおすすめです。

トッピングにも使える

レンコンは、便秘対策やビタミン補給を目的とした野菜トッピングとしても取り入れやすい食材です。少量をいつものごはんに加えるだけで使いやすく、わんちゃんの食事の幅を広げることができます。

レンコンの適量目安

レンコンを食事に取り入れる際の目安量は、わんちゃんの体格によって異なります。

  • ・小型犬(〜5kg):5〜10g
  • ・中型犬(10〜15kg):10〜15g
  • ・大型犬(20kg以上):20g前後

 

目安として、1日に必要なカロリーの10%以内におさえるとよいでしょう。体質や運動量にも左右されるため、愛犬の様子を見ながら調整することが大切です。

愛犬にあげる時の注意点

愛犬にレンコンをあげる際は、以下のような注意点を抑えておきましょう。

  • ・アレルギーや嘔吐のリスクがある
  • ・レンコンチップスや加工品は避ける
  • ・あげすぎは消化不良・下痢・肥満の原因に

 

アレルギーや嘔吐のリスクがある

レンコンを食べた後に、まれにアレルギー反応が出ることがあります。皮膚がかゆくなる、嘔吐するなどの症状が見られた場合は、すぐに食べさせるのを中止し、必要に応じて動物病院を受診しましょう。

また、愛犬の体質によっては、数日たってから反応が現れる可能性もあるため注意が必要です。初めてあげる時は、ごく少量から始め、アレルギー反応が見られないかしっかりと観察してください。

レンコンチップスや加工品は避ける

市販のレンコンチップスや人間用の煮物などは、塩分や油分、保存料などが多く含まれているため、愛犬には絶対にあげないでください

市販品を使う場合は、犬用に加工されたレンコンチップスやパウダータイプの製品を選ぶようにしましょう。手作りする際も、調味料は使わず、やわらかくした素材そのものをあげるようにしてください。

あげすぎは消化不良・下痢・肥満の原因に

レンコンは食物繊維とデンプンが多く含まれているため、あげすぎると消化不良や下痢、肥満の原因になることがあります

とくに、体が小さいわんちゃんや肥満ぎみの子、普段から便がゆるくなりがちな子には注意が必要です。芋類に匹敵する高カロリーな食材は、毎日の習慣にはせず、週に1〜2回程度にとどめるのが適切です。

レンコンは咳をやわらげる働きがあるってほんと?

すりおろしたレンコンの汁は、咳止めや痰切りの効果を期待されていますが、これはあくまで人に対する民間療法の話です。実際のところ、医学的な根拠は確認されていません

わんちゃんに対しても同様の働きがあるとは限らないため、あくまで参考程度にとどめておくのがよいでしょう。

まとめ

レンコンは食物繊維やビタミンが豊富なことから、愛犬の補助食として活用できる食材のひとつ。あげる際は、茹でる・蒸すなどで加熱調理し、やわらかくして取り入れるのがポイントです。まれにアレルギー症状や体調不良が見られるわんちゃんもいるため、必ず少量から始めて、様子をよく観察するようにしましょう。


Written by
監修医:小島 麻里 先生

犬猫生活往診クリニック代表獣医師。2013年酪農学園大学を卒業後、地域密着型の1次病院から大学病院、歯科専門病院など11年間小動物臨床で経験を積み、ペット栄養管理士取得後、往診専門動物病院を開院。保護猫おもち・わらびと暮らす。

 

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