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愛犬にとうもろこしをあげてもいい?食べられる量や注意点を解説!

2025.08.12

コラム

とうもろこしは甘みがあって香ばしく、私たち人間の食卓でも人気の食材。そんなとうもろこしを「愛犬にもあげてもいいの?」と悩む家族の方も多いでしょう。

本記事では、とうもろこしをわんちゃんにあげても大丈夫なのか、食べられる量や注意点についてわかりやすく解説します。

わんちゃんはとうもろこしを食べて大丈夫

結論から言うと、わんちゃんがとうもろこしを食べること自体は問題ありません。とうもろこし自体にはわんちゃんにとって有害な成分は含まれておらず、ゆでたとうもろこしであればおいしく味わってもらえます。

ただし、加工されたとうもろこし製品には注意が必要。缶詰のコーンや、バター・塩などが使われたポップコーンには、犬にとって不要な塩分や糖分、添加物が含まれている場合があります。わんちゃんにあげるときは、無添加のとうもろこしを選ぶようにしましょう。

とうもろこしの栄養素

とうもろこしには、わんちゃんの健康に役立つ以下のような栄養素がバランスよく含まれているのもポイント。適量を摂取することで、胃腸の調子を整えたり、疲れやすいわんちゃんの体力維持をサポートしたりと、うれしい効果が期待できます。

  • ・食物繊維:腸内環境の改善や便秘予防に効果的
  • ・ビタミンB1:エネルギー代謝を助けて元気な体をサポート
  • ・葉酸:細胞の生成に関与する大切な栄養素
  • ・カリウム:体内の余分なナトリウムを排出して血圧のバランスを保つ

 

わんちゃんにとうもろこしをあげる時のポイント

わんちゃんにとうもろこしをあげるときは、以下のポイントを押さえましょう。

  • ・加熱する
  • ・芯を取り除く

 

加熱する

とうもろこしをわんちゃんにあげるときは、無塩のお湯で茹でたものを使いましょう。生のとうもろこしは消化が悪く、胃腸に負担がかかる可能性があるためです。

また、消化が心配な場合は粒を細かく刻んだり、すりつぶしてペースト状にしたりするのもおすすめ。子犬やシニア犬でも食べやすいでしょう。

芯を取り除く

とうもろこしをあげるうえで特に気をつけたいのが、芯の誤飲です。

とうもろこしの芯は硬くて消化されにくいため、腸閉塞などの深刻な健康トラブルを引き起こすおそれがあります。必ず芯を取り除いて、食べやすい状態であげるように注意しましょう。

わんちゃんにあげるとうもろこしの適量

とうもろこしは糖質が高く炭水化物を多く含むため、食べすぎると肥満や血糖値の急上昇を引き起こす恐れがあります。欲しがるままにあげるのではなく、わんちゃんの体型やサイズに合わせて、適量を守りましょう。

サイズ別で食べられる量としては、以下がおおよその目安です。

【体型別の目安】

  • ・小型犬:60g(1/4本)まで
  • ・中型犬:120g(1/2本)まで
  • ・大型犬:240g(1本)まで

 

なお、主食にドッグフードを取り入れている場合、総合栄養食であれば1日分の栄養をまかなえています。その場合は無理にあげる必要はないので、「おやつ」や「トッピング」感覚で活用しましょう。目安として、食事全体の10%以内に収めることが理想です。

とうもろこしをあげる時に注意すべきことは?

わんちゃんはとうもろこしを食べても問題ないですが、以下のポイントに注意しましょう。ここでは、わんちゃんにとうもろこしをあげるときの注意点を解説します。

  • ・アレルギー反応
  • ・腎臓病の場合は注意が必要

 

アレルギー反応

とうもろこしはアレルゲンになる可能性もある食材です。まれに皮膚のかゆみ、下痢、嘔吐などの症状が現れることがあります。

初めてあげるときはごく少量から試してみて、しばらく様子を見るようにしましょう。異常があればすぐに与えるのをやめて、獣医師に相談してください。

腎臓病の場合は注意が必要

とうもろこしにはカリウムが含まれているため、腎臓病を患っているわんちゃんには注意が必要です。腎機能が低下している場合はカリウムの排出がうまくいかず、体に負担がかかってしまう恐れがあります。

持病がある場合は、必ず獣医師と相談のうえで食事に取り入れるようにしてください。

まとめ

とうもろこしは、取り入れ方や量に気をつければわんちゃんにもうれしい栄養たっぷりの食材です。便秘解消や腸内環境の改善にも効果が期待でき、上手に取り入れれば日々の食事のバリエーションも充実させられます。ただし、芯の誤飲やアレルギー、食べ過ぎには十分な注意が必要です。無添加・無味のゆでとうもろこしを少量ずつ取り入れて、愛犬と一緒に季節の味覚を楽しんでみてください。


Written by
監修医:小島 麻里 先生

犬猫生活往診クリニック代表獣医師。2013年酪農学園大学を卒業後、地域密着型の1次病院から大学病院、歯科専門病院など11年間小動物臨床で経験を積み、ペット栄養管理士取得後、往診専門動物病院を開院。保護猫おもち・わらびと暮らす。

 

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