犬はシナモンを食べても大丈夫?あげ方と注意点を詳しく解説
2025.11.07
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シナモンは、甘くスパイシーな香りが特徴のスパイスで、パンやクッキー、シナモンロールなどに広く使われています。 「テーブルの上に置いていたお菓子を愛犬がペロッと舐めちゃったけど大丈夫?」と不安になった経験のある飼い主さんも多いでしょう。本記事では、わんちゃんにシナモンをあげられるかをはじめ、あげるときの注意点や食べてしまった場合の対応まで詳しく解説します。
わんちゃんはシナモンを食べても大丈夫か

シナモンはごく少量であればわんちゃんが食べても安全とされるスパイスです。香りの主成分であるシンナムアルデヒドや、抗酸化作用のあるビタミンEが含まれており、人間にとっては血流改善や冷えの緩和などの健康効果が期待できます。
しかし、わんちゃんの場合は積極的に摂取したいものではなく、あくまでわずかな量を食べてしまったあるいは舐めてしまったときに心配しすぎる必要はないという程度です。また、シナモンの強い香りは嗅わんちゃんにとって刺激が強すぎるうえ、鼻や喉に違和感を感じることもあるので注意しましょう。
わんちゃんにあげても良いシナモンの量はどれくらい?

健康な成犬であれば、体重5kgあたり耳かき1杯(0.05g程度)までであれば口にしてしまっても心配ありません。これは、焼き菓子やパンに軽くまぶしてある程度の量です。
ただし、日常的にあげる必要はなく、あくまで偶発的に食べてしまった場合の安全目安として考えてください。もしシナモンが使われているおやつをあげたい場合は、月に1〜2回までに留めるのが理想です。
わんちゃんにシナモンをあげる時の注意点

シナモンはわんちゃんにとって良い効果はあるものの、積極的にあげる必要はありません。しかし、おやつやパン作りの際など、香りづけのために使いたいこともあるでしょう。ここでは、わんちゃんにシナモンをあげる時の注意点を紹介します。
クマリンが含まれているので注意
シナモンには肝臓に負担をかける恐れがあり、特にカシア種のシナモンには、クマリンが多く含まれています。長期的に摂取すると、肝機能障害や出血傾向などのリスクが高まります。
一方、セイロンシナモンはクマリン含有量が少なく、安全性は比較的高いとされますが、それでも過剰摂取はNGです。
まれにアレルギーが出ることがある
シナモンに含まれる香り成分やスパイス成分で、まれにアレルギー反応を起こすわんちゃんもいます。
主な症状は、かゆみや発疹、くしゃみ、涙目、下痢、嘔吐などです。初めてあげる場合はごく少量にとどめ、体調の変化を観察しましょう。
加工食品や調味料はNG
シナモンロールやシナモンクッキーなどの加工食品は、砂糖や脂肪分が多く、わんちゃんにとっては消化の負担になります。
また、シナモン風味の飲料や加工パウダーには、人工甘味料(キシリトールなど)や他のスパイスが混ざっている場合があるので、わんちゃんにはあげないようにしましょう。
わんちゃんがシナモンを食べてしまったらどうする?

わんちゃんが誤ってシナモンを食べてしまった場合、どうするべきか迷う方も多いでしょう。ここでは、わんちゃんがシナモンを食べてしまった場合の対処法を紹介します。愛犬の様子を観察しながら、冷静に対処しましょう。
少量の場合は自宅で様子見
お菓子やパンについていたものや、床に落ちた粉を少し舐めた程度なら、体調を観察しながら様子を見て大丈夫です。
まずはどのくらいの量を食べたのか確認し、水を飲ませるなどして、体調に変化がないか確認してあげましょう。
多量の場合や症状が出た場合は受診
大量にシナモンを食べてしまった場合や嘔吐や下痢、食欲不振、ふらつきや震えなどの症状が出た場合は、すぐに動物病院へ連絡してください。
特に小型犬や子犬は少量でも影響が出やすいため、食べた量が不明な場合は念のため受診したほうが安心です。
まとめ

シナモンは抗酸化作用のあるビタミンEが含まれている食材です。しかし、わんちゃんにとっては積極的にあげたい食材ではありません。ただし、少量食べた程度であれば過度に心配する必要はありません。シナモンの栄養素や注意点を確認し、愛犬の食生活をサポートしてあげてください。
Written by
監修医:小島 麻里 先生
犬猫生活往診クリニック代表獣医師。2013年酪農学園大学を卒業後、地域密着型の1次病院から大学病院、歯科専門病院など11年間小動物臨床で経験を積み、ペット栄養管理士取得後、往診専門動物病院を開院。保護猫おもち・わらびと暮らす。






