犬はそうめんを食べても大丈夫?あげ方や注意点を解説!
2025.11.13
|
そうめんは、涼しげな見た目とつるっとした食感が魅力の、夏の定番メニューです。暑い日に食卓に並べると、愛犬が興味を示すこともあるでしょう。そんなとき「そうめんって大丈夫?」「食べれるのかな?」と疑問に思う方もいるかもしれません。
本記事は、そうめんを愛犬にあげても大丈夫なのか、あげ方や注意点をわかりやすく解説します。
わんちゃんはそうめんを食べられる?

わんちゃんは、基本的にそうめんを食べても大丈夫です。そうめんの主な原材料は、小麦粉・水・塩であり、わんちゃんが口にしても大丈夫な食材で作られています。
しっかり茹でることで塩分も抜けるため、愛犬の食事のトッピングやおやつにおすすめです。
なお、子犬やシニア犬でも食べることはできますが、そうめんは炭水化物が主成分のため、栄養が偏りやすい食材です。あげすぎには注意し、少量を補助的に食べさせるようにしましょう。
年齢に関わらず療養食を食べているわんちゃんや食事制限がある場合は、そうめんをあげる前にかかりつけの獣医師に相談することが大切です。
そうめんの栄養と特徴

そうめんには、以下のような栄養素が含まれています。
- ・水分
- ・たんぱく質
- ・脂質
- ・リン
- ・炭水化物
- ・食物繊維
そうめんの主成分は炭水化物で、エネルギー源として役立ちます。ゆでたそうめんは水分を多く含むため、暑い季節の水分補給にもおすすめです。
一方で、たんぱく質や脂質、食物繊維はごく少量しか含まれておらず、健康維持に必要な栄養素を十分にとれる食材ではありません。また、リンも含まれているため、腎臓病のわんちゃんには注意が必要です。
このため、そうめんは主食ではなく、おやつやトッピングとして取り入れるのが理想的です。
そうめんをあげるメリット

そうめんはカロリーが高めで、夏場に食欲が落ちているわんちゃんのエネルギー補給に役立つことがあります。やわらかく茹でることで消化しやすくなり、胃腸の弱っている子にも比較的負担が少ないのが特徴です。
また、茹でたそうめんは水分を多く含むため、水をあまり飲まないわんちゃんの水分補給にもぴったり。冷ましてあげると口当たりがよくなり、熱中症予防や食欲増進も期待できます。
そうめんのあげ方や注意点

そうめんを愛犬に食べさせるときは、いくつか注意するポイントがあります。あげ方と一緒に確認してみましょう。
塩分を抜き冷ましてからあげる
茹でるときは塩を使わず、茹で上がったら流水でしっかり洗って塩分を落としましょう。塩分過多は心臓や腎臓への負担になるため、必ず塩抜きの処理を行ってください。
また、熱いままでは口の中をやけどするおそれがあるため、十分に冷ましてからあげることも大切です。
やわらかく茹でてから短くカットする
のどに詰まらせる事故を防ぐため、やわらかく茹でてから、食べやすい長さ(2〜3cm程度)に切ってあげましょう。やわらかくすることで消化にも良く、胃腸への負担も軽減されます。
なお、乾麺のまま食べてしまうと消化に悪く、下痢などの症状を引き起こす可能性があります。口の中や食道を傷つけるリスクもあるため、誤食を防ぐ工夫が必要です。保管場所には十分注意しましょう。
薬味やめんつゆは使用しない
愛犬にそうめんをあげるときは、薬味やめんつゆは塩分が多く含まれているため、使用しないようにしましょう。
とくにネギ類は、わんちゃんにとって重篤な中毒症状を引き起こす可能性がある食材です。少量でも口にしないよう注意してください。
小麦粉アレルギーに注意
愛犬が小麦粉にアレルギーを持っている場合、そうめんを食べることで症状が出ることがあります。主な症状は、嘔吐・下痢・かゆみ・湿疹などです。
重症になると、呼吸困難や意識障害などのアナフィラキシー反応を起こす可能性があります。そうめんを初めてあげるときはごく少量にとどめ、数日間は体調の変化を観察してください。
小麦粉アレルギーがあるわんちゃんには、そうめんを食べさせないようにしましょう。
そうめんの適量目安

そうめんは主成分が炭水化物でカロリーが高めです。肥満を防ぐためにも、あげる量は1日の総カロリーの10%を目安にしましょう。
- ・小型犬(5kg):約1/4束
- ・中型犬(15kg):約1/2束
- ・大型犬(30kg):約3/4束
カロリーはゆでた後のそうめんで計算しましょう。あげるときはトッピングやおやつとして、少しずつあげるのがポイントです。
まとめ

そうめんは、わんちゃんが食べても大丈夫な食材ですが、カロリーが高めなのであげる量には注意が必要です。茹でたそうめんは水分を多く含むため、夏場の水分補給にぴったり。夏の風物詩として、愛犬と一緒に流しそうめんを楽しむこともできます。 季節の楽しみとして、無理のない範囲で取り入れてみましょう。
Written by
監修医:小島 麻里 先生
犬猫生活往診クリニック代表獣医師。2013年酪農学園大学を卒業後、地域密着型の1次病院から大学病院、歯科専門病院など11年間小動物臨床で経験を積み、ペット栄養管理士取得後、往診専門動物病院を開院。保護猫おもち・わらびと暮らす。






