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わんちゃんはこんにゃくを食べても良い?栄養素や愛犬にあげる時の注意点を解説

2025.11.07

コラム

こんにゃくは、低カロリーで水分や食物繊維が豊富に含まれていることから、ダイエットや健康食品としてよく利用される食材です。そのため「愛犬の体にも良さそうだからあげてみたい」と思う飼い主さんもいるかもしれません。本記事では、こんにゃくをあげても大丈夫かどうか、メリットや注意点、あげるときの適量までわかりやすく解説します。

わんちゃんはこんにゃくを食べても大丈夫

結論からいうと、こんにゃくはわんちゃんが食べても基本的に害はありません。ただし、こんにゃくは弾力が強く消化もしにくい食材であるため、大きなかたまりを飲み込んでしまうと喉に詰まらせたり、胃腸に負担をかけたりする危険性があります

また、こんにゃくはほとんどが水分で栄養価も低いため、わざわざあげる必要性は高くありません。あげるとしても、おやつ感覚でほんの少量にとどめましょう。

わんちゃんがこんにゃくを食べるメリット

こんにゃくは栄養価こそ高くありませんが、水分や食物繊維を含むため、適量であれば体に良い効果をもたらす可能性があります。ここでは、わんちゃんがこんにゃくを食べるメリットを紹介します。

水分補給ができる

こんにゃくの約97%は水分とされています。夏場の暑い時期や運動後など、水分不足が心配なときに少しだけあげることで、補助的な水分補給につながります

もちろん水を飲んで水分補給をするのが基本ですが、食欲が落ちているときや水をあまり飲まないときに活用できるでしょう。

便通を改善してくれる

こんにゃくに含まれる「グルコマンナン」という水溶性食物繊維は、腸内で水分を吸収して膨らみ、便のかさを増やす働きをします。これにより腸のぜん動運動が活発になり、便秘気味のわんちゃんにはプラスに働く場合があります

ただし、わんちゃんがこんにゃくをたべすぎるとお腹がゆるくなり、嘔吐や下痢、お腹の中にガスが溜まる原因になることもあるため注意が必要です。

わんちゃんにあげるこんにゃくの量はどれくらい?

こんにゃくは主食にするものではなく、あくまで「おやつ」や「トッピング」としてあげる程度にしましょう。体重別の目安は以下のとおりです。

  • 小型犬(〜5kg):1回につき約5g(小さじ1程度)
  • 中型犬(5〜15kg):1回につき約10g(大さじ1程度)
  • 大型犬(15kg以上):1回につき約20g(薄切りを数枚程度)

また、初めてあげる場合は必ず少量から始め、無理に多く与えず徐々に量を増やしてください。体調の変化が見られた場合は量を減らすか、あげるのを中止しましょう。

わんちゃんにこんにゃくをあげる時の注意点

こんにゃくは安全にあげれば問題ありませんが、あげ方を誤ると危険を伴います。ここではわんちゃんにこんにゃくをあげる時の注意点を解説します。愛犬の安全のために、ぜひチェックしてみてください。

芋アレルギーのわんちゃんは注意

こんにゃくの原料はこんにゃく芋であるため、芋アレルギーを持っている子は注意が必要です。あげる際は、獣医師に相談のうえ判断するようにしましょう。

細かく切ってあげる

こんにゃくは弾力が強く、そのまま大きなかたまりをあげると喉に詰まらせてしまう危険があります。必ず細かく刻み、飲み込みやすい大きさに調整してからあげましょう

特に小型犬や子犬は顎が小さく、窒息のリスクが高いため、細かく切ってあげることを心がけてください。

茹でてからあげる

市販のこんにゃくはアクが強いため、そのままでは臭みや苦味が残っていることがあります。一度茹でてからあげると消化しやすくなり、わんちゃんも食べやすくなります

また、茹でる際に味付けをするのはNG。塩や調味料を一切使用せず、素のままの状態であげることが重要です。

まとめ

こんにゃくは、少量であればわんちゃんにあげても問題のない食材です。ただし、栄養価はほとんどなく、窒息や消化不良のリスクもあるため、積極的にあげる必要はありません。どうしてもあげたい場合は「茹でてから細かく刻む」「ほんの少量にとどめる」ことを徹底しましょう。


Written by
監修医:小島 麻里 先生

犬猫生活往診クリニック代表獣医師。2013年酪農学園大学を卒業後、地域密着型の1次病院から大学病院、歯科専門病院など11年間小動物臨床で経験を積み、ペット栄養管理士取得後、往診専門動物病院を開院。保護猫おもち・わらびと暮らす。

 

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