犬にポップコーンをあげてもいい?あげ方と注意点を解説
2025.10.19
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映画館やおうち時間のおやつとして人気のポップコーン。香ばしい香りに、わんちゃんが興味を示すこともあるかもしれません。しかし、「ポップコーンは愛犬にあげても大丈夫?」と心配になる方も多いはず。本記事では、わんちゃんにポップコーンをあげても安全なのかどうか、あげるメリットや注意点、適量の目安まで詳しく解説します。
わんちゃんはポップコーンを食べても大丈夫

結論からいうと、味付けのされていないポップコーンであれば、わんちゃんにあげても問題はありません。ただし、市販のポップコーンには塩やバターなどが含まれていることが多いので、無添加かつ素焼きのポップコーンを選びましょう。
また、ポップコーンは食物繊維が多く含まれており、腸内環境のサポートにもつながります。おやつとしてたまにあげるぶんには、わんちゃんが食べても問題ないといえるでしょう。
ポリフェノールが豊富に含まれている
とうもろこしには、抗酸化作用をもつポリフェノールが豊富に含まれています。ポリフェノールは体内の活性酸素を抑える働きがあり、細胞の老化防止や免疫力の維持に役立つといわれています。
ただし、これらの栄養素が含まれているからといって、たくさんあげて良いわけではありません。あくまでおやつとして少量あげるのが基本です。
揚げていないのでヘルシーなおやつとして食べられる
ポップコーンは油で揚げているのではなく、とうもろこしの粒を加熱によって膨らませて作られています。そのため、油や塩を加えなければ、低脂質かつ低カロリーなおやつとして活用可能。
特にダイエット中のわんちゃんや、間食が多くなりがちな子にとっては、満足感を得られるアイテムになるでしょう。
わんちゃんが食べるポップコーンの適量は?

ポップコーンはカロリーが比較的低めとはいえ、あげすぎると肥満の原因や消化不良につながることがあります。基本的には、1日にあげるおやつ全体のカロリーは1日分の摂取カロリーの10〜20%以内に収めるのが理想です。
たとえば、体重5kgのわんちゃんの1日あたりのカロリー摂取目安は約350kcal。その場合、おやつに使えるのは35〜70kcal程度になります。ポップコーン1粒は約1kcal前後なので、10〜20粒程度が目安です。
わんちゃんにポップコーンをあげる時の注意点

ポップコーンを安全にあげるには、いくつかの注意点を押さえておく必要があります。ここでは、愛犬と一緒にポップコーンを楽しむ際の注意点を解説。わんちゃんにポップコーンをあげる際は、参考にしてみてください。
初めてあげる時は少量からあげる
わんちゃんが初めてポップコーンを食べる場合は、まずは1〜2粒のごく少量からスタートしましょう。食べたあと、下痢や嘔吐、皮膚のかゆみなどのアレルギー反応が出ないかをしっかり観察することが大切です。
また、シニア犬や消化器系が弱いわんちゃんの場合は、あらかじめ獣医師に相談すると良いでしょう。
オイルや塩などは避ける
市販のポップコーンには、塩分や油分が含まれているものが多く、わんちゃんにとっては負担が大きいです。特に塩分の過剰摂取は、高血圧や腎臓病のリスクにつながる可能性もあります。
安全に食べさせたい場合は、素のままのとうもろこしの粒を購入し、家庭で調理するのがベスト。電子レンジで簡単に作れるポップコーンのなかにも、調味料を加えずに販売されているものもあり便利です。
喉に詰まらせないように注意する
ポップコーンは軽くて食べやすいしている反面、喉に詰まりやすい食材でもあります。特に小型犬や子犬、噛む力が弱いシニア犬の場合は、そのままあげるのではなく、手で小さく割ってからあげると安心です。
また、乾燥しているため喉や食道に引っ掛かる可能性もあります。一緒に水分をとれるようにしたり、むせていないか注意してあげましょう。
さらに、ポップコーンには弾けずに残ってしまった硬い粒(種)が混ざっていることがあるもの。歯を傷めたり、喉に詰まらせたり、消化できず負担になったりするため、あらかじめしっかり取り除いておきましょう。
まとめ

ポップコーンは、塩や油などの味付けがされていないものに限り、わんちゃんのおやつとしてあげられます。ポリフェノールや食物繊維などの栄養素も含まれており、上手に取り入れれば健康的なおやつになる可能性も。あげる量や原材料をよく確認しつつ、愛犬とのおやつタイムを楽しみましょう。
Written by
監修医:小島 麻里 先生
犬猫生活往診クリニック代表獣医師。2013年酪農学園大学を卒業後、地域密着型の1次病院から大学病院、歯科専門病院など11年間小動物臨床で経験を積み、ペット栄養管理士取得後、往診専門動物病院を開院。保護猫おもち・わらびと暮らす。






