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犬にゆで卵をあげても大丈夫?栄養や適量・注意点を解説!

2025.10.03

コラム

「愛犬に栄養のあるものをあげたい」と思ったとき、ゆで卵を思い浮かべたことがある方もいるでしょう。ゆで卵はたんぱく質やビタミンが豊富で健康にも良さそうですが、犬にとって本当に安全なのか不安になるもの。本記事では、栄養や与える量、注意点、アレンジレシピまで詳しく解説します。

わんちゃんにゆで卵をあげても大丈夫?

ゆで卵は人間にとって栄養価の高い食材ですが、「わんちゃんにあげても平気なの?」と不安に思う方も多いはず。ここではわんちゃんにゆで卵をあげても良いか、注意点とともに解説します。

子犬やシニアのわんちゃんにあげても大丈夫?

子犬やシニアのわんちゃんも、ゆで卵を食べられます。あげる際に細かく刻んで少量ずつであれば、問題ありません

特に少量でも栄養価が高いゆで卵は食欲が落ちているときなどにおすすめです。また、黄身には免疫力を高める栄養素も豊富に含まれており、栄養サポートに繋がります。

持病のあるわんちゃんにあげても大丈夫?

持病のあるわんちゃんにゆで卵を与える場合は、獣医師に相談しましょう。特に腎臓病や膵炎など、たんぱく質や脂肪の摂取に制限がある病気を抱えている子には注意が必要です

特に卵黄は脂肪分が高いため、与え方によっては症状を悪化させる可能性も。「少しなら大丈夫」と考えず、事前に獣医師の指導を受けましょう。

ゆで卵の栄養素

ゆで卵には、たんぱく質やビタミンA、ビタミンB、鉄分、セレンなど、わんちゃんの健康に役立つ栄養素が豊富に含まれています

ただし、体重管理をしている場合や脂質を控えたい場合は、卵白を中心に与えると安心です。卵白は低脂肪かつ高たんぱくで、ダイエット中のわんちゃんにも適しています。

アレルギー反応のリスクはある?

一部のわんちゃんは、卵に対してアレルギーを持っている場合があります。初めて卵をあげるときは、ごく少量からスタートしましょう。

万が一下痢や嘔吐、皮膚のかゆみ、赤みなどの症状が出た場合は、すぐに獣医師に相談してください。

1日に与えてもいい適量は?

ゆで卵は栄養価が高いため、あげすぎには注意が必要です。特に黄身は脂肪分が多いため、肥満の原因になることもあります

また、あげる頻度は週に2〜3回程度を目安に、愛犬の体格にあった量をあげるようにしましょう。

わんちゃんの体格 あげられる量
小型犬(体重〜5kg) 1/4〜1/2個
中型犬(体重10〜15kg) 1/2〜1個
大型犬(体重15kg以上) 1個

わんちゃんにゆで卵をあげる時の注意点

わんちゃんにゆで卵をあげるためには、いくつか気をつけたいポイントがあります。ここでは、ゆで卵をあげる時の注意点を解説します。愛犬にゆで卵をあげる前に、ぜひチェックしてみてください。

毎日あげるのは避ける

ゆで卵は栄養価が高いとはいえ、毎日あげるのは避けましょう。毎日のようにあげると、栄養バランスが崩れる可能性があるため、あくまでもおやつやトッピングとしてあげるのがベストです

また、1日あたりの食べても良い量はわんちゃんの体格によって異なります。愛犬の体格にあった量をあげることも心がけましょう。

加熱したものをあげる

わんちゃんに生卵や半熟卵はNG。これは生卵にはサルモネラ菌や大腸菌のリスクや、消化に負担がかかる成分も含まれているためです。また、生卵の白身には「アビジン」というタンパク質が含まれており、皮膚や被毛の健康維持に影響を及ぼす可能性があります。

わんちゃんに卵をあげる時は、必ず完全に加熱したゆで卵をあげましょう。上記にあげた「アビジン」は熱に弱いので、加熱処理すればゆで卵として食べても問題ありません。水から火にかけて沸騰後10〜12分程度ゆでた固ゆでの卵が理想です。

塩分や調味料は入れない

ゆで卵に塩分や調味料を入れるのは絶対に避けましょう。塩、マヨネーズ、醤油などの調味料はわんちゃんの体によくありません

また、市販のゆで卵のなかには味がついているものも多いため、自宅で調理した味なしのゆで卵をあげましょう。

トッピングとしてあげる

ゆで卵にはさまざまな栄養素が含まれていますが、それだけで必要な栄養が摂取できることはありません。あくまでおやつやトッピングとしてあげましょう

メインのご飯に少量トッピングすることで、食いつきが良くなったり、栄養バランスの補助ができたりといったメリットが得られます。

最初は少量ずつあげる

愛犬の食物アレルギーや消化不良を防ぐためにも、初めての場合は耳かき1杯程度の黄身や、白身のごく少量からあげて様子を見ましょう

また、持病のあるわんちゃんにゆで卵をあげる場合は、獣医師に相談してからあげるのがおすすめです。

わんちゃん向けのゆで卵を使ったレシピ

手作りおやつをあげたい方には、ゆで卵を使ったレシピもおすすめです。簡単に作れる蒸しケーキのレシピを紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

「卵とささみのミニ蒸しケーキ」

 

〈材料〉

  • ・ゆで卵 1/4個(刻む)
  • ・ささみ(茹でて刻んだもの) 20g
  • ・すりおろしたにんじん 少々
  • ・薄力粉 小さじ1
  • ・水 少々

 

〈作り方〉

  • ・卵を10〜12分程度ゆでる
  • ・ささみをゆでて刻む
  • ・にんじんをすりおろす
  • ・全ての材料を混ぜて耐熱容器に入れ、電子レンジで約1分加熱する

 

まとめ

ゆで卵は、栄養価が高く、わんちゃんの体にも良い食品のひとつです。加熱し、少量ずつ与えれば、子犬やシニア犬にもあげられます。ただし、アレルギーや持病がある場合は注意が必要です。本記事を参考に、ご飯のトッピングやおやつとして、ゆで卵を上手に取り入れてあげてください。


Written by
監修医:小島 麻里 先生

犬猫生活往診クリニック代表獣医師。2013年酪農学園大学を卒業後、地域密着型の1次病院から大学病院、歯科専門病院など11年間小動物臨床で経験を積み、ペット栄養管理士取得後、往診専門動物病院を開院。保護猫おもち・わらびと暮らす。

 

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