犬にさつまいもはOK?食べていい量・NGなあげ方をわかりやすく解説
2025.08.31
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自然な甘みで人気のさつまいも。実は、栄養豊富でわんちゃんにもおすすめの食材です。ただし、あげ方にはちょっとしたコツが必要。本記事では、安全にさつまいもを食べてもらうためのポイントを紹介します。
わんちゃんはさつまいもを食べても大丈夫
さつまいもは自然な甘みがあり、わんちゃんが喜んで食べる食材のひとつです。食物繊維やビタミンC、ビタミンE、カリウムなど、健康維持に役立つ栄養素が豊富に含まれています。
特に食物繊維は腸内環境の改善を助け、便通が気になるわんちゃんにはうれしい効果が期待できます。また、抗酸化作用をもつビタミン類は、免疫力の維持や皮膚・被毛の健康にも役立ちます。
ただし焼き芋は糖質であるでんぷんが豊富でカロリーが高く、あげすぎると体重管理に影響が出る可能性も。まずは、さつまいもに含まれる栄養素とその効果について見ていきましょう。
わんちゃんが食べてもいいさつまいもの適量は?
さつまいもは健康に良い反面、糖質が多く、カロリーも比較的高めです。そのため、おやつとして少量をあげるのがベスト。摂取の目安量は、体重1kgあたり5~10g程度が適量とされています。
- ・小型犬(体重3kg程度):15〜30g(スライス2〜3枚程度)
- ・中型犬(体重10kg程度):50〜100g
- ・大型犬(体重20kg以上):100g前後
必要以上にあげてしまうと繊維や糖質の過剰摂取によってお腹がゆるくなったり、肥満や血糖値の急上昇を招いたりする可能性があります。毎日少量、もしくは数日に一度のおやつとしてあげると良いでしょう。
わんちゃんにさつまいもをあげる時の注意点
わんちゃんにさつまいもをあげるときは、いくつか気をつけたいポイントがあります。生のままでは消化しづらかったり、皮が喉に詰まることも。ここでは、愛犬に安全にさつまいもを楽しんでもらうためのポイントを紹介します。
生のさつまいもはあげてはいけない
生のさつまいもは消化しにくく、胃腸に負担をかける可能性があります。そのため、必ず加熱してからあげましょう。
特に腸の弱いわんちゃんや子犬の場合、さつまいもを消化できず、下痢や嘔吐の原因になってしまうため要注意です。
皮は消化しにくいので取り除く
さつまいもの皮には食物繊維が豊富に含まれています。しかし、消化が難しいため、喉に詰まりやすかったり、便が硬くなってしまうことも。
特に小型犬や子犬には、皮をむいた状態で細かく刻んであげるようにしましょう。もし大量に皮を食べてしまった場合、獣医師に相談してください。
アレルギーや持病のある子は注意
カロリーが高く糖質が多いさつまいもは、糖尿病などの持病があるわんちゃんや肥満傾向のあるわんちゃんは、食べ過ぎないように注意が必要です。
また、さつまいもはシュウ酸が多いため尿石症に注意が必要なうえ、カリウムも多いため腎臓や心臓の機能が低下しているわんちゃんは食べ過ぎないようにしましょう。
なお、まれにアレルギー反応を示す子もいるため、初めてあげる際はごく少量にとどめて様子を見るのがおすすめです。
食べやすい大きさにカットしてあげる
さつまいもはホクホクした食感のため、喉に詰まりやすい食材でもあります。特にチワワなど顎の小さい犬種や、子犬、高齢犬には注意が必要。
小さめにカットしたり、細かくつぶしマッシュ状にしてあげるとわんちゃんも食べやすいでしょう。
わんちゃんにあげる時の調理方法
さつまいもは、加熱してあげることで柔らかく甘みが増します。ここでは、わんちゃんも喜ぶおすすめの調理方法を紹介します。愛犬にさつまいもをあげる時は、ぜひ参考にしてみてください。
茹でたさつまいも
シンプルな調理法ですが、茹でたさつまいもは柔らかく食べやすいのがメリット。小さめにカットして茹でると、調理時間の短縮にもなり、わんちゃんも食べやすくなります。
なお、わんちゃんにあげる時はよく冷ましてから皮を外し、一口の大きさに分けて少量ずつ あげたり、フードのトッピングにしたりしてあげましょう。
さつまいもスイーツ
少し手を加えて、犬用スイートポテト風おやつや、さつまいもクッキーを作るのもおすすめ。砂糖や塩、バターなどを使わずに仕上げれば、安心して与えられるおやつになります。
市販の犬用さつまいもスナックも増えてきているので、忙しい時はそれらを活用するのもおすすめです。
まとめ
さつまいもは、栄養価が高く、わんちゃんの健康維持に役立つ優秀なおやつ食材です。ただし、与えすぎや調理法には注意が必要です。本記事を参考に、わんちゃんと一緒にさつまいもを味わってみてください。
Written by
監修医:小島 麻里 先生
犬猫生活往診クリニック代表獣医師。2013年酪農学園大学を卒業後、地域密着型の1次病院から大学病院、歯科専門病院など11年間小動物臨床で経験を積み、ペット栄養管理士取得後、往診専門動物病院を開院。保護猫おもち・わらびと暮らす。