ドッグフードでかゆみ対策!アレルギーの原因とおすすめフード6選
2025.07.08
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愛犬が体を頻繁にかいていると、ご家族も心配になりますよね。かゆみの原因はさまざまですが、ドッグフードがアレルギーを引き起こすこともあります。本記事では、かゆみの原因や対策を解説。アレルギー対策におすすめのドッグフード6選もご紹介します。家でできるかゆみ対策を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
わんちゃんのかゆみを改善するには【原因と対策】
わんちゃんのかゆみを改善するためには、まずは原因を特定することが大切です。わんちゃんがかゆがる主な原因は、以下の通りです
【わんちゃんがかゆみを感じる主な原因】
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このように、換毛期や虫刺されのように外見で分かるものから、アレルギーやストレスなど見た目では分かりにくいものまでさまざまです。
とくに、食物アレルギーは、数時間から数日経過して症状が出ることがあり、食事が原因だと気づきにくい場合があります。
わんちゃんがかゆいときに見せるサインは、以下の通りです。
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さらに、湿疹や皮膚の発疹、フケや脱毛の増加といった皮膚トラブルが発生することもあります。こうしたサインを見逃さず、早めに対策を取ることが重要です。
食事でのかゆみ対策
最近ごはんやおやつを変えたという場合、それがわんちゃんのかゆみの原因になっているかもしれません。新しいごはんに含まれる成分、特にタンパク質が体に合わず、アレルギー反応を引き起こしている可能性があります。
動物性タンパク質(牛肉や鶏肉など)や植物性タンパク質(小麦やとうもろこしなど)は、わんちゃんにとってアレルギーの原因となりやすい成分です。まずは、今あげているごはんやおやつの原材料を確認し、かゆみが出る前のごはんと違いをチェックしましょう。
もし新しいフードが原因だと考えられる場合は、別のフードに切り替えることを検討してみてください。ごはんの変更は、少しずつ新しいものを混ぜながら、1〜2週間ほどかけて移行するのがポイントです。
また、家族全員でわんちゃんの食事内容を把握し、アレルギーを引き起こす食材を与えないよう周知しましょう。
かゆみに配慮されたごはんとは?【選び方】
かゆみに配慮されたごはんの選び方もご紹介します。食物アレルギーが原因でごはんの変更を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
単一のタンパク源で原材料がシンプルなもの
単一のタンパク源とは、一つの種類のタンパク質だけを使ったごはんを指します。わんちゃんがアレルギーを持つ場合、原因を特定するためには、複数のタンパク源を含むものよりも、単一のタンパク源を使用したものを選びましょう。
「ラム肉だけ」「チキンだけ」といったように主原料をシンプルにすることで、アレルギーの原因となる成分を突き止めやすくなります。
新奇タンパク質 or 加水分解タンパク質を選ぶ
「新奇タンパク質」とは、過去にわんちゃんが食べたことのない珍しいタンパク源のことです。
一般的によくあるタンパク質(鶏、牛、魚など)を避けることで、食物アレルギーの原因を減らす事ができます。
また「加水分解タンパク質」は、タンパク質を酵素などで「非常に細かく分解(加水分解)」したもので、アレルギー反応を起こしにくいことが特徴です。なお、療法食を選ぶ際は、まず獣医師に相談するようにしましょう。
健康的な皮膚や被毛が維持できる栄養素が含まれる
わんちゃんの皮膚や被毛を健康に保つには、必須脂肪酸(オメガ6・オメガ3)や亜鉛などの栄養素が重要です。必須脂肪酸は皮膚の潤いを保ち、炎症を抑える働きを持っています。また、亜鉛は皮膚の再生を助け、健やかな被毛を保つために欠かせない成分です。
必須脂肪酸や亜鉛成分を豊富に含むごはんを選ぶことで、わんちゃんの皮膚トラブルを軽減し、健康的な毎日をサポートできます。
かゆみの状態によって療法食も検討しよう
わんちゃんのかゆみが長期間続く場合や、皮膚の状態が特に悪化している場合は、療法食を検討してみましょう。療法食には、アレルギーや皮膚炎の対策に特化した成分が含まれており、総合栄養食としてあげることもできます。
なお、市販の療法食も多数販売されていますが、まずは獣医師のアドバイスを受けてから選ぶことが大切です。愛犬に適したごはんを選ぶことで、かゆみの改善が期待できます。
皮膚ケアができるおすすめのごはん6選
皮膚ケアができるおすすめのごはんを6選ご紹介します。どのごはんを選べばよいか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
1. 犬猫生活|ごはん オールステージ用
犬猫生活の「ごはん オールステージ用」は、獣医師と共同開発されたごはんです。アレルギーを引き起こしやすい穀類を使用しないグレインフリーが特徴で、乳酸菌やオリゴ糖が配合され、おなかにも優しい設計です。
国産の原材料にこだわり、主原料は「鶏肉」「牛肉」「魚肉」「鶏レバー」の4種類。栄養バランスの取れた総合栄養食なので、毎日の食事に利用できます。着色料や保存料など、余計な添加物が入っていないのもうれしいポイントです。
内容量 | 定期初回160g/2回目以降850g |
原材料 | 生肉(鶏肉〈日本〉、牛肉〈ニュージーランド、オーストラリア、日本〉、金沢港の朝獲れ魚(いわし、あじ、ほっけ、他(季節によって異なる))〈日本〉、鶏レバー〈日本〉)、イモ類(じゃがいも〈アメリカ又はヨーロッパ〉、さつまいも〈日本〉)、タピオカ澱粉〈タイ〉、カツオとマグロの魚粉〈日本〉、ココヤシ粉末〈マレーシア〉、牛豚油かす〈日本〉、ひまわり油〈日本〉、ひよこ豆〈アメリカ〉、アルファルファ〈フランス〉、ミネラル類(Ca、Zn、Cu)、ごま油〈日本〉、鶏脂〈日本〉、アミノ酸(メチオニン、リジン、タウリン)、ビタミン類(A、B1、B2、パントテン酸、B6、B12、ナイアシン、葉酸、E、K、コリン)、りんご〈日本〉、トマト〈日本〉、乳清〈日本〉、脱脂粉乳〈日本〉、かぼちゃ〈日本〉、にんじん〈日本〉、ブロッコリー〈日本〉、クランベリー〈アメリカ〉、酵母エキス〈日本〉、海草〈チリ〉、フラクトオリゴ糖〈日本〉、モリンガ粉末〈日本〉、緑イ貝エキス粉末〈ニュージーランド〉、青パパイヤ粉末〈日本〉、乳酸菌(エンテロコッカスフェカリス菌、蔵華乳酸菌、有胞子性乳酸菌)〈日本〉、マグロオイル〈日本〉、プロテオグリカン含有サケ鼻軟骨抽出物〈日本〉 |
成分表 | 【国産の生鶏肉】タンパク質:28%以上、脂質:10%以上、粗繊維:3%以下 灰分:7%以下、水分:10%以下、代謝エネルギー:347kcal/100g |
2. アランズ|ナチュラルドッグフード ラム
アランズの「ナチュラルドッグフード ラム」は、無添加の自然食材にこだわり単一のタンパク源でつくられたごはんです。アレルギーを引き起こしやすい穀物や乳製品、牛豚肉は使用せず、わんちゃんに必要な栄養素だけを厳選しています。
オメガ3系の必須脂肪酸や豊富な食物繊維を含み、主原料は高品質のラム肉です。ビール酵母の香りが食欲を引き立て、わんちゃんの食欲をそそります。
内容量 | 2kg |
原材料 | ラム40%(HDP生ラム肉25%、乾燥ラム肉10%、ラムオイル4%、ラムグレイビー1%)、サツマイモ、レンズ豆、そら豆、ひよこ豆、野菜類、亜麻仁、エンドウ豆繊維、ビール酵母 |
成分表 | タンパク質19.25%以上、脂質11%以上、粗繊維8.25%以下、灰分9%以下、水分9%以下、NFE42.5%、オメガ3脂肪酸1.0%、オメガ6脂肪酸1.0%、リン0.86%、カルシウム1.18%、エネルギー(100gあたり)341kcal |
3. アカナ|ランチランドドッグレシピ
アカナの「ランチランドドッグレシピ」は、「牛」「豚」「子羊」「淡水魚」「バイソン」など、70%以上が動物原料で作られた高タンパク質のごはんです。着色料や香料、保存料は不使用で、無添加にこだわっています。
穀類を使用していないため、穀物アレルギーの心配も軽減。わんちゃんの皮膚や被毛を健康に保つ必須脂肪酸(オメガ3・オメガ6)も含まれています。
単一タンパク質にこだわりたい方は、魚のみの動物原材料を使った「アカナ パシフィカレシピ」もおすすめです。
※“アカナ 公式HP”参照
内容量 | 2kg/6kg/11.4kg |
原材料 | 生牛肉 (9%), 生ラム肉 (8%), 生豚肉 (8%), 乾燥牛肉 (8%), 乾燥ラム肉 (8%), 乾燥豚肉 (7%), 丸ごとグリーンピース, 丸ごと赤レンズ豆, 丸ごとヒヨコ豆, 牛脂肪 (5%), 生牛レバー (4%), 生豚レバー (4%), 湖で漁獲された生の淡水魚* (4%), 丸ごと緑レンズ豆, 丸ごとピント豆, 丸ごとイエローピース, エンドウ豆スターチ, 生バイソン肉 (2%), フィッシュオイル (2%), レンズ豆繊維, 生ラムレバー(0.5%), 生ラムトライプ(0.5%), 乾燥ケルプ, 塩, フリーズドライ牛肉・牛レバー, 新鮮丸ごとカボチャ, 新鮮丸ごとバターナッツスクワッシュ, 新鮮丸ごとニンジン, 新鮮丸ごとリンゴ, 新鮮丸ごと洋梨, 新鮮丸ごとズッキーニ, 乾燥チコリールート, 新鮮ケール, 新鮮ホウレン草, 新鮮カブラ菜, 新鮮ビートの葉, 丸ごとクランベリー, 丸ごとブルーベリー, 丸ごとサスカトゥーンベリー, ターメリック, オオアザミ, ゴボウ, ラベンダー, マシュマロルート, ローズヒップ *生のタリビー、白身魚、ノーザンパイク、ボラを混ぜたもの 酸化防止剤: 植物油から抽出したトコフェロール: 121mg, クエン酸: 40mg, ローズマリーエキス: 80mg 添加栄養素(1kgあたり): 3a370 タウリン: 500mg, 3b606 (亜鉛: 150mg), 3b406 (銅: 11mg), 3a821 ビタミンB1: 25mg, 3a841 ビタミンB5: 8mg, 3a831 ビタミン B6: 7.5mg, 3a700 ビタミンE: 50 IU 添加腸球菌: 4b1707 エンテロコッカスフェシウム菌 NCIMB 10415 2.2×10^6 CFU |
成分表 | 粗タンパク質 35%以上、脂肪分 17%以上、粗繊維 6%以下、粗灰分 8.5%以下、水分 12%以下、カルシウム/リン 1.8%以上/1.3%以上、オメガ6/オメガ3 2.0%以上/1.0%以上、DHA/EPA 0.2%以上/0.2%以上、カロリー配分 代謝エネルギーは3790kcal/kg |
4. ニュートロ|ナチュラル チョイス 超小型犬~小型犬用 [成犬用]ラム&玄米
ニュートロナチュラル チョイス 超小型犬〜小型犬用 [成犬用]ラム&玄米はこちら
ニュートロの「ナチュラル チョイス 超小型犬〜小型犬用 [成犬用]ラム&玄米」は、ビタミンB群や亜鉛を豊富に含み、単一のタンパク源(ラム肉)を使用したごはんです。アレルゲンとなりにくい食材を使用し、わんちゃんのかゆみのリスクを軽減します。
また、オメガ3やオメガ6脂肪酸を含むひまわり油や大豆油を使用し、皮膚や被毛の健康維持をサポート。消化吸収率にもこだわり、わんちゃんに必要な栄養素をしっかり吸収できるよう配慮されています。
内容量 | 1kg/3kg/6kg |
原材料 | ラム(肉)*2、ラムミール、粗挽き米、米糠、エンドウマメ、ヒヨコマメ、玄米*3、オートミール*3、鶏脂*1、エンドウタンパク、タンパク加水分解物、大豆油*1*4、ひまわり油*1*5、ビタミン類(A、B1、B2、B6、B12、C、D3、E、コリン、ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、葉酸)、ミネラル類(カリウム、クロライド、セレン、ナトリウム、マンガン、ヨウ素、亜鉛、鉄、銅)、アミノ酸類(タウリン、メチオニン)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリー抽出物、クエン酸) *1 ミックストコフェロールで保存 *2 ビタミンB群、亜鉛含、*3 食物繊維含、*4 オメガ3脂肪酸含、*5 オメガ6脂肪酸含 |
成分表 | タンパク質22.0% 以上、脂質14.0% 以上、粗繊維3.5% 以下、灰分9.0%以下、水分10.0% 以下、ビタミンE60IU/kg 以上、セレン0.35mg/kg 以上、オメガ6脂肪酸3.5%以上、オメガ3脂肪酸0.25%以上、代謝エネルギー360kcal/100g |
5. ロイヤルカナン|アミノペプチド フォーミュラ ドライ
ロイヤルカナンの「アミノペプチド フォーミュラ ドライ」は、食物アレルギーによるかゆみや皮膚のトラブル、消化器症状に特化した食事療法食です。
タンパク質をアミノ酸レベルで分解された”加水分解タンパク質”を使用することで、アレルギー反応を起こしにくく、消化にも優しい設計になっています。
さらに、皮膚や被毛の健康維持のために、ビタミンE、ビタミンC、タウリン、ルテインを配合。皮膚ケアに特化した設計が特徴です。
なお、本商品は療養食のため、通常の食事と異なる成分が多く含まれています。獣医師に相談してからあげるようにしましょう。
内容量 | 1kg/3kg |
原材料 | コーンスターチ、加水分解フェザーミール(アミノ酸およびオリゴペプチド)、コプラ油、大豆油、植物性繊維、チコリー、フラクトオリゴ糖、魚油(オメガ3系不飽和脂肪酸〔EPA+DHA〕源)、動物性油脂、マリーゴールド(ルテイン源)、アミノ酸類(L-チロシン、L-リジン、DL-メチオニン、タウリン、L-トリプトファン、L-ヒスチジン)、ゼオライト、乳化剤(グリセリン脂肪酸エステル)、ミネラル類(P、K、Ca、Mn、Zn、Fe、Cu、Se)、ビタミン類(コリン、E、C、ナイアシン、パントテン酸カルシウム、B12、ビオチン、B6、B2、B1、A、葉酸、D3)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリーエキス) |
成分表 | タンパク質16.0 %以上、脂質14.5 %以上、粗繊維3.0 %以下、灰分6.8 %以下、水分9.5 %以下、代謝エネルギー392 kcal/100g |
6. ペットライン|ダイエティクス ダイジェストエイド
ペットラインの「ダイエティクス ダイジェストエイド」は、主要アレルゲンとされる牛肉、乳、小麦、鶏肉、羊肉の6原料を使用せず、さらに消化器疾患に配慮した低脂肪な設計が特徴です。
日本特有の飼育環境下で発生しやすい疾病に着目し、国産メーカーとして厳格な品質管理のもと製造されています。無着色な点もポイント。
3kgの商品は、1.5kgずつジッパー付きの小包装に分かれており、鮮度を保って保管しやすくなっています。
なお、本商品は療養食のため、通常の食事と異なる成分が多く含まれています。獣医師に相談してからあげるようにしましょう。
内容量 | 1kg/3kg |
原材料 | でんぷん類(コーンスターチ、馬鈴薯でんぷん)、中白糠、かつお節粉、馬鈴薯たんぱく、ビートファイバー、フィッシュオイル、大豆油、ミネラル類(カルシウム、リン、カリウム、ナトリウム、塩素、銅、亜鉛、ヨウ素)、ビタミン類(A、D、E、B1、B2、B6、B12、パントテン酸、ナイアシン、葉酸、コリン、イノシトール)、酸化防止剤(ローズマリー抽出物) |
成分表 | タンパク質22.0%以上、脂質5.0 %以上、粗繊維5.0 %以下、灰分9.0 %以下、水分10.0 %以下、カルシウム0.5%以上、リン0.4%以上、リノール酸0.9%以上、代謝エネルギー330 kcal/100g |
まとめ
アレルギーが原因でわんちゃんがかゆがる場合、食事を見直すことで改善が期待できます。アレルギーを引き起こしにくい原材料や、皮膚の健康をサポートする栄養素を含んだフードを選ぶことが大切です。
また、単一のタンパク源を使用したフードを試すことで、アレルギーの原因を特定しやすくなります。皮膚ケアができるごはん6選を参考に、愛犬にぴったりのごはんを探してみてください。
Written by
監修医:小島 麻里 先生
犬猫生活往診クリニック代表獣医師。2013年酪農学園大学を卒業後、地域密着型の1次病院から大学病院、歯科専門病院など11年間小動物臨床で経験を積み、ペット栄養管理士取得後、往診専門動物病院を開院。保護猫おもち・わらびと暮らす。